給湯器が故障?寿命のサインや交換費用の相場(適正価格)は?
2020年7月4日 更新給湯器の不調は故障とは違うため、そのまま給湯器を使い続けてしまうことも少なくありません。しかし、給湯器の不調を放置すると、急に故障して給湯器が寿命を迎えるということもよくあるのです。
そこで、給湯器が急に故障して困る前に、給湯器の寿命のサインや給湯器の交換費用の相場などを紹介します。もしも紹介するような給湯器の寿命のサインがあれば、この機会に新しい給湯器への交換を検討してくださいね。
目次
1 給湯器の主な故障原因とは?
まずは給湯器の主な故障原因を紹介します。もしかすると、知らない間に給湯器の寿命を縮めているかも知れませんよ。
1.1 給湯器の寿命や耐用年数の経過
給湯器に多い故障原因の一つが寿命。給湯器の種類によっても異なりますが、給湯器の寿命は「10~15年」です。
また、給湯器などの精密機械は寿命を迎えたり、耐用年数が経過したりすると、急に動かなくなることがよくあります。そのため、あるときに給湯器が動かない、故障したと分かった場合には、多くが耐用年数を過ぎて給湯器が寿命を迎えているということがあるのです。
ただし、給湯器などが寿命を迎える場合、その直前に「寿命のサイン」があります。つまり、使用している給湯器の寿命のサインや不調を見逃さないことがポイント。あとで紹介する寿命のサインが出たときには、速やかに給湯器の交換を検討しましょう。
1.2 給湯器への負担
給湯器に限らず、物は想定以上の負担によって故障しやすくなるのです。例えば、椅子やテーブルにも重量制限がありますよね。重量制限を超える荷物をテーブルなどに置けば、テーブルが壊れてしまいます。これと同じことが給湯器でも起こり得るのです。
給湯器では給湯能力以上の負荷をかけ続けてしまうと、故障しやすくなります。1、2回程度であれば大丈夫でも、それが続けば大問題。給湯器に必要以上の負担がかかり、給湯器を故障させてしまいます。仮に故障しなくても、給湯器の寿命を縮めることになるのです。そのため、給湯器は正しく使うことが重要。
1.3 部品の摩耗や経年劣化
給湯器はどんなに正しく使っていても配管や部品が消耗します。そのため、給湯器を一定期間使っていれば、部品などの経年劣化が発生。給湯器などの経年劣化を遅らせることはできても食い止めることはできません。そのため、給湯器の経年劣化による故障は避けられないのです。これも給湯器の寿命と理解しておきましょう。
また、経年劣化による給湯器の故障が発生する時期を考えて「耐用年数」が設定されています。給湯器の使い方次第で耐用年数よりも長く使えることもあるでしょう。それでも給湯器の耐用年数が近くなれば、経年劣化が起こっているかも知れないと考えて給湯器の交換を考え始めることが大切になりますよ。
1.4 給湯器への外的な要因による故障
給湯器は自然災害などによっても故障します。近年の自然災害で注意しておきたいのは大雨や豪雨災害。
例えば、給湯器を製造するうえである程度の雨は想定されていますが、想定を超える豪雨になるおそれは十分にあります。その場合に給湯器へ雨水が入り、電子部品のトラブルを引き起こしたり、不完全燃焼などになったりすることがよくあるのです。また、古い給湯器の内部に溜まっているゴミやホコリが水分を含み、点火トラブルを起こすことなどもあります。
このようなケースでは天候の回復によって、内部が乾燥して給湯器のトラブルが一時的で終わることもあります。しかし、天候によって同じトラブルが起こったり、給湯器の急な故障につながったりするため、一度トラブルがあった場合には給湯器の交換を検討しておくことが良いですよ。
2 給湯器の寿命のサインと交換のタイミング
給湯器には故障する前に寿命のサインが出やすいと言えます。給湯器の不調と捉えることもできて、この寿命のサインを見逃さないようにしてください。
2.1 給湯器の寿命のサイン
給湯器にはガス給湯器や電気温水器など、様々な種類があります。しかし、共通する給湯器の寿命のサインもあるのです。まずは、その給湯器の寿命のサインを紹介。
- お湯の温度が一定にならない
- 熱いお湯が出ない、お湯がぬるい
- 給湯器の一部の機能が使えない
- 給湯器から変な音が出る
- 給湯器の中から破裂音、爆発音がする
- 給湯器から黒や灰色の煙が出る
- 給湯器が煤(すす)で汚れている
- エラー表示がある
給湯器が寿命を迎える前にはこのようなサインが出ます。特に給湯器の温度に関する不調は多いので要注意。
温度が一定にならなかったり、熱めのお湯が出なくなったりすると、給湯器の調子が悪くなっている証拠です。例えば、ガス給湯器であれば、配管の摩耗や部品の経年劣化などでガスの供給が十分でなくなって火力が低下。その結果、火力が足りずにお湯の温度が上がらないことがあります。一時的でも給湯器のお湯の温度が下がっていたり、温度が安定しなかったりすることがあれば、故障する前に給湯器の交換を検討してください。
また、給湯器の機能が使えなくなることもよくあります。追いだきだけができない場合など、給湯器の電子部品に異常が生じていることも考えられるでしょう。使い続けずに点検などを依頼してください。
給湯器は運転音がしますが、その音とは全く違う音がするときは要注意。特に爆発音や破裂音などは不完全燃焼のおそれがあります。使用をやめて点検を受けましょう。
給湯器が煤で汚れていたり、黒や灰色の煙が出ていたりする場合は、給湯器の内部で不完全燃焼が起きているおそれがあります。ガス給湯器の場合は一時的ということもあるのですが、すぐに故障するおそれが高いと言えるでしょう。このような状況を確認した場合は必ず使用中止。専門業者へ点検や交換を依頼してください。
2.2 給湯器の交換を考えるタイミングとは?
給湯器の異常がある場合、通常は修理を依頼すれば問題ないと言えます。ただし、気をつけておきたいのは交換のタイミング。要するに、修理するか、新しい給湯器に交換するかを見極めることが大切なのです。
給湯器は長く使えると、15~20年も使えることがあります。しかし、給湯器の一般的な寿命は10~15年。そのため、10年に近くなった給湯器は修理しても、再び故障するおそれがあるのです。そこで、8年以上経過した給湯器が故障した場合は新しい給湯器へ交換するのが良いですね。これを目安にして、給湯器の交換のタイミングを考えましょう。
ただし、給湯器の故障の部位や内容によっては、使用期間が短くても交換したほうが良いこともあります。例えば、一度修理した給湯器にエラーが出た場合や修理費用が10万円を超える場合、自然災害によるダメージがある給湯器などは、修理よりも新品に交換!修理しても長く使える見込みがほとんどありませんし、修理費用が高い場合には新しい給湯器を買ったほうが寿命も延びて良いというケースが多いのです。
3 給湯器の交換費用の相場とは?
給湯器を交換するとき、費用は安いほうが良いですよね。しかし、給湯器の交換費用の相場を知らなければ、業者に言われるままに支払ってしまうかも知れません。そこで、給湯器を交換するときのポイントと交換費用の相場について解説していきます。
3.1 交換費用を抑えるための新しい給湯器の選び方
新しい給湯器に交換する場合、よく考えて給湯器を選ばないと損をします。そこで、給湯器を交換するときのポイントを一覧で紹介。
選ぶ給湯器 | 向いている人 |
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同タイプ、同じ熱源の給湯器 |
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ガス給湯器・エコジョーズなど |
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電気温水器・エコキュートなど |
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同じタイプの給湯器は交換が簡単。例えば、エコキュートを使っていて新しいエコキュートと交換する場合、設置場所はそのままで良いですし、設置場所の基礎や一部の配管などもそのまま使えることが多いと言えます。
しかし、ガス給湯器から新しいエコキュートに交換する場合などは、エコキュートの設置場所を決める必要もありますし、設置用の基礎工事から始める必要もあるのです。場合によっては、新しいエコキュートが設置できないこともあって大変になります。
また、初期費用を抑えたい場合はガス給湯器やエコジョーズがおすすめ。本体価格も電気の給湯器よりも安いので安く交換できますし、工事にかかる初期費用も安くなります。ただし、光熱費は電気の給湯器と比較すると高いため、光熱費を安くしたい場合は電気温水器やエコキュートに交換しましょう。電気温水器やエコキュートは初期費用が高いですが、光熱費が安くなってトータルコストで得になるのです。
3.2 給湯器の交換費用の相場・適正価格とは?
給湯器の設置や交換費用の相場・適正価格は次のようになっています。
給湯器タイプ | 給湯専用 | オート | フルオート |
---|---|---|---|
ガス給湯器 | 約4万円から | 約7万円から | 約8万円から |
エコジョーズ | 約7万円から | 約10万円から | 約11万円から |
電気温水器 | 約14万円から | 約20万円から | 約24万円から |
エコキュート | 約25万円から | 約26万円から | 約27万円から |
給湯器を交換するときの状況によって、もう少し安くなることがあります。例えば、同じタイプの給湯器に交換する場合、配管などがそのまま使えたり、エコキュートの基礎が使えたりすると、その分の工事費用が必要なくなります。反対に、配管が使えると思っていても、経年劣化などによって新しい配管や基礎が必要になれば、それだけ工事費用はアップ。相場よりも高くなることも十分にあるので注意しておきましょう。
また、給湯器の交換では、給湯器の新設工事と工事内容が異なります。特に必要ない工事があったり、交換するからこそ必要になる工事があったりします。そこで重要になるのが複数社からの見積もり。1社の見積もりだけでは工事の必要性が分かりにくいので、可能な限りは複数社から見積もりを取ることが大切です。価格の比較サイトや一括見積もりサイトなどを上手に活用して、相場や適正価格を大幅に超える交換費用がかからないように注意してくださいね。
さらに、こちらの記事では、給湯器と電気温水器の違いや特徴について解説しています。上記の表や解説を参考にしながら、是非このような記事もチェックしてみてください。
4 まとめ
給湯器の寿命のサインや交換費用の相場について、詳しく解説してきました。給湯器の寿命のサインを見逃すと、急に給湯器が故障して困ることになるので注意しましょう。また、給湯器の交換費用には紹介したような相場がありますが、給湯器の設置状況や設置場所などによって費用は変わるので注意が必要です。給湯器の交換で損をしないためにも見積もりを忘れずに取るようにしましょう。