エアコンの室外機がうるさい!異音や騒音の原因と対策方法は?
2019年3月21日 更新エアコンの室外機の音は意外と大きく、室外機の音を騒音と考える人もいるくらいです。しかし、エアコンは夏も冬も使わないといけないので、室外機の音が騒音トラブルになるのは困りますよね。
そこで、エアコンの室外機の音が気になるときの対策を解説します。実際にエアコンの室外機がどのくらいの音なのか、騒音の目安はどうなっているのかなども紹介します。エアコンの室外機の音が気になる人や近隣との騒音トラブルを防ぎたい人は要チェックですよ。
目次
1 エアコンの室外機の騒音はどのくらい?
まずは、正常に運転しているときのエアコンの室外機の音について、どのくらいの騒音なのかを解説。騒音の目安となる数値も紹介するので、室外機の音が正常値を超えているかどうかを確認してみましょう。
1.1 主なエアコンメーカーの室外機の騒音レベル
本当にエアコンの室外機の音がうるさいのか、比較する基準がなければ分かりませんよね。そこで、まずは主なエアコンメーカーの室外機の音について、その騒音レベルを一覧で紹介。
メーカー | 最新/売れ筋機種 | 騒音レベル |
---|---|---|
ダイキン | 最新モデル |
|
S22VTES |
|
|
コロナ | 最新モデル |
|
RC-2218R |
|
|
パナソニック | 最新モデル |
|
CS-228CF(エオリア) |
|
|
富士通ゼネラル | 最新モデル |
|
AS-C22H(ノクリア) |
|
|
三菱電機 | 最新モデル |
|
MSZ-GE2218-W |
|
|
日立製作所 | 最新モデル |
|
RAS-AJ22H |
|
|
シャープ | 最新モデル |
|
エアコンの室外機の騒音レベルについては、最新モデルは少し幅があります。これはエアコンの能力に幅があるからです。例えば、6畳用のエアコンと20畳用のエアコンでは能力が大きく異なります。つまり、エアコンの能力が大きくなると、それだけ室外機の音も大きくなる仕組み。そのため、部屋の広さ以上の能力を持つエアコンを設置すると、それだけ室外機の音がうるさいと感じやすくなるのです。
また、売れ筋機種については、各メーカーの現在の人気機種。ここ数年以内に発売された機種が多く、一部は2019年の最新モデルになっています。より新しいエアコンのほうが室外機の音は静かな傾向にありますが、ダイキンなどはあまり変わっていません。数年前の機種でも最新モデルでも室外機の騒音レベルはほぼ変わらないので、室外機が静かなほうが良い場合は別のメーカーにすると良いでしょう。
1.2 騒音の目安はどのくらい?
各メーカーのエアコンの室外機の音がどのくらいなのかが分かったところで、その音の大きさが騒音になるのかを考えてみましょう。ここで比較対象にするのは、環境省や各自治体が公表している騒音レベルの目安。身の周りの音が、どのくらいの大きさなのかを一覧で紹介します。
騒音レベル(dB) | 周囲の音 |
---|---|
100dB以上 |
|
90dB~ |
|
80dB~ |
|
70dB~ |
|
60dB~ |
|
50dB~ |
|
40dB~ |
|
30dB~ |
|
この目安を参考にすると、エアコンの室外機の音は「普通の会話」くらいということが分かりますよね。また、ファミリーレストランの店内もザワザワとしていることがありますが、ほとんどはお客の会話する声ですよね。
実感がない人もいるかも知れませんが、実際に音の大きさを調べるとそのくらいということになります。そのため、もしも自宅のエアコン室外機の音が会話する声よりも大きいと感じてしまうのであれば、何らかの対策が必要。次の項目で紹介する原因を理解して、適切な対策を講じてみましょう。
2 室外機の騒音の原因とは?
自宅のエアコンの室外機がうるさい場合、何らかの原因があると考えられます。考えられる主な原因は4つ。もしも一つでも当てはまる場合には、あとで紹介する対策方法を試してみましょう。
2.1 エアコンが古くなっている
室外機の騒音レベルの項目で紹介したように、エアコンは新しくなるにつれて室外機が静かになったり、運転音が静かになったりしています。つまり、室外機がうるさい原因はエアコンの古さ。
エアコンは最新モデルのほうが静音性は高いと言えます。もしも自宅のエアコンが10年近く経過しているくらいに古くなっていれば、室外機がうるさいくらいの異音や騒音を出していても仕方ないかも知れません。
また、エアコンが古くなって部品が劣化すると、室外機が正常に作動しなくなります。必ずしも部品の劣化が騒音につながる訳ではありませんが、エアコンの劣化は騒音の大きな原因の一つ。エアコンの耐用年数の目安は10年程度なので、それに近いくらい使用しているエアコンであれば、室外機の騒音は劣化が原因と考える必要があるかも知れません。
2.2 室外機にゴミが溜まっている
エアコンの室外機は、冷房のときは室内の空気の熱を外に出す役目があり、暖房のときは外の空気の熱を取り込む役目があります。つまり、エアコンが稼働しているときには、室外機には空気の流れができているのです。
しかし、エアコンの室内機ばかりを掃除していると、室外機には外を舞っているホコリやゴミなどが蓄積していきます。そのゴミやホコリが、室外機の空気の流れを阻害。通常のエアコンでは考えられない異音や騒音を発してしまうのです。
また、地域によっては「黄砂」の影響などがあり、雨が降った日に室外機が黄砂で汚れてしまうこともあります。1、2年であれば、室外機に大きな影響はないでしょう。それでも、エアコンを購入してから何年も経てば、汚れはかなり蓄積。室外機の掃除を怠っていれば、より室外機に汚れが溜まりやすいと言えますよ。
そのほか、自宅に庭がある場合などは、植物の枝や葉っぱがエアコンの室外機に溜まることもあります。夏になれば、室外機にセミの抜け殻がつくという家もあるのです。このようなことが蓄積されると、空気の流れが悪くなったり室外機の振動が大きくなったりして、異音や騒音の原因となるのです。また、ゴミや汚れが溜まったことで、室外機が異常に加熱してしまい、正常に動作しなくなることも原因と考えられます。
2.3 室外機の振動が騒音になっている
エアコンの騒音の原因の一つは、室外機の振動とされています。エアコンの室外機は、コンプレッサー(圧縮機)とファンモーター(送風機)がワンセット。これらが動くとき、どうしても振動が起きてしまいます。この振動が音を発する原因になっています。
正常な状態の室外機は、室外機の発する振動を抑えるために土台に固定されています。この土台があることで、室外機の振動が騒音にならないようになっているのです。しかし、購入から数年が経過したエアコンの室外機は、室外機の振動によって、室外機と土台を固定している固定具(ネジなど)に緩みが生じることがあります。固定具に緩みができると、わずかなすき間が生まれて室外機が振動するときに土台や固定具に接触して騒音を出してしまうのです。これが、エアコンの室外機が発する騒音の原因。
2.4 エアコンの能力が適正ではない
エアコンの能力が大きくなれば、エアコンの室外機の動作音も大きくなる傾向にあります。つまり、狭い部屋に必要以上に大きなエアコンを設置すると、室外機の音が必要以上に大きくなるということが、室外機の騒音の原因。
もちろん、部屋が広いので、能力が大きいエアコンを設置しているという家庭もあるでしょう。その場合は仕方ないのですが、自宅の部屋の大きさを考えてエアコンを選ばなければ、室外機の騒音に悩まされることがあるということは覚えておきましょう。
3 室外機の異音や騒音への対策方法
エアコンの室外機が発する異音や騒音の原因は紹介した通り。そこで、それぞれの原因に対する対策方法を紹介するので、原因に当てはまる対策を試してみましょう。
3.1 エアコンを買い替える
エアコンが古くなっている場合、最も効果的な対策は「エアコンを買い替える」という方法。部品が劣化して室外機から騒音がする場合の対策としても有効ですし、エアコンの能力が適切ではない場合でも、適切な能力のエアコンに買い替えることで室外機の騒音を小さくする効果が期待できます。
また、室外機に汚れやゴミが溜まっている場合、それが8年以上使っているエアコンであれば、室外機を掃除せずに交換するのも効果的。室外機を掃除すれば、室外機の騒音は抑制できるかも知れません。しかし、すぐにエアコンの寿命が訪れます。しかも、古いエアコンであれば、それだけ室外機の音は大きい傾向にあるため、この機会にエアコンを買い替えるという対策を講じるほうが良い場合もあるのです。検討してみましょう。
3.2 室外機の底に防振ゴムを設置する
比較的新しいエアコンの室外機から騒音がする場合、能力の大きなエアコンを設置している場合などに有効な対策が、防振ゴムの設置。防振ゴムは防振ラバーとも呼ばれていて、ホームセンターやネット通販で簡単に購入できます。
防振ゴムは室外機の底と地面に挟むように設置して、室外機の振動が騒音にならないように振動を抑制する効果があります。特にリビングなどに能力の大きなエアコンを設置している場合などには有効な対策とされていて、室外機の音が気にならない人でも能力が大きなエアコンを設置する場合に用いている対策方法。
また、防振ゴムの代わりに「発泡スチロールのブロック」を防音材として使っている人もいます。発泡スチロールでも振動を吸収するには一定の効果があり、防振ゴムの代用品として使えなくもないようです。しかし、エアコンの室外機用の防振ゴムと大きな価格差がある訳ではないので、素直に防振ゴムを使うほうが良いと言えますよ。
ネット通販などで防振ゴムを購入する場合、商品が到着するまでは「タオル」などをエアコンの室外機に挟むように敷くと効果的。一時しのぎですが、防振ゴムが届くまでの対策として有効に使えますよ。
3.3 室外機の土台を変える
室外機はコンクリート製のブロックやプラスチック製のブロック型の土台などに設置されています。設置状況によっても異なるため、室外機の音が小さくなるのがどちらとは断言できませんが、この土台を変えるという対策もあります。
土台の材質と設置場所の状況によって、土台を変えてみると音が小さくなるケースがあります。例えば、プラスチック製のブロックでも、同じプラスチック製で形が異なる土台に交換しただけで室外機の音が小さくなるということもあるのです。
プラスチック製(樹脂製)の室外機用の土台や架台であれば、数百円でも購入可能。左右の2つを購入してもワンコインということもあるので、気軽に試してみるのも悪くないと思いますよ。
3.4 室外機に防音壁を設置する
少し費用がかかる対策としては、防音壁の設置があります。室外機を完全に取り囲むように防音壁を設置してしまうと、エアコンの能力が低下。空気の流れも悪くなって、エアコンを使っている意味がなくなるのです。そのため、室外機に防音壁を設置するのは、近隣トラブルを避けるときだけと考えておくのが良いですよ。
室外機に防音壁を設置したい場合、専門業者への相談が重要なポイント。近隣住民に騒音がもれないように防音壁を設置したいのか、自分の部屋が静かになるように設置したいのかなど、細かい状況を見極めて防音壁の設置プランを提示してくれます。
3.5 室外機の場所を変える
室外機の音がうるさいと感じる場合や近隣から苦情がきた場合、エアコンの室外機を移動させるという対策があります。マンションなどの場合は難しいかも知れませんが、戸建て住宅の場合は室外機を離れた場所に移動することで、近隣トラブルにならなくなることもあるのです。
ただし、室外機の場所を移動する費用は高め。どのくらい移動するのかによっても異なるのですが、標準的な工事費用でも「15,000~30,000円」という業者が多いのです。あとは材料費などがプラスされるため、状況次第では工事費込みの安いエアコンが買えることもあります。それだけの費用をかけても室外機を移動するメリットがあるのかを考えたうえでの対策となることを忘れないようにしましょう。
3.6 室外機を掃除する
室外機の音がうるさいと感じる場合、まず試しておきたいのが室外機の掃除。原因に関係なく室外機の掃除をするだけで、室外機の音が小さくなることは珍しくないのです。
室外機の掃除方法 | 内容 |
---|---|
掃除前の注意点 |
|
周囲を片づける |
|
室外機の汚れを落とす |
|
室外機の掃除は、ほうきやブラシで汚れを落として雑巾などで汚れを拭きましょう。室外機は雨にぬれることもありますが、水をかけてしまうと故障の原因となることがあるので要注意。また、周囲には物がないほうが、室外機の効率が良くなるため、室外機の掃除のときに片づけておきましょう。
また、室外機の掃除は虫が出ることもあります。虫が苦手という人は、エアコンの室内機と室外機を同時に掃除してもらえる清掃業者に依頼するのが良いですよ。
4 まとめ
エアコンの室外機がうるさいときの原因と対策を紹介しました。簡単にできる対策は、防振ゴムの設置や室外機の掃除。とても簡単なことですが、意外と効果的なので諦めずに試してみるのが良いですよ。そして、どうしても室外機の騒音が気になる場合には、新しいエアコンを買うと、以前のエアコンよりも室外機の音は静かになっているはずです。