エアコン暖房が臭い!酸っぱい匂いの原因は室外機?掃除等の対策方法
2018年11月9日 更新エアコンをつけたとき、嫌なニオイがすることがあります。エアコンのニオイは、酸っぱいようなニオイやカビ臭など、とても臭くて困ることも多いですよね。
実は、エアコンの嫌なニオイの原因は、エアコン内部や室外機にあります。エアコン内部や室外機をキレイに掃除すれば、エアコンの嫌なニオイを抑えることもできるのです。
そこで、エアコンの掃除方法やエアコンが臭いときの対処法を紹介します。エアコンが臭くならない対策も解説するので、エアコンのニオイで嫌な思いをしたことがある人は参考にしてくださいね。
目次
1 エアコンからニオイがする原因とは?
エアコンをつけたとき、エアコンの風が臭いと感じることがありますよね。まずは、エアコンの嫌なニオイの原因とニオイの原因となる場所を知っておきましょう。
1.1 ニオイの原因はカビや汚れ
エアコンから嫌なニオイがするとき、その主な原因は「カビ」や「汚れ」です。エアコンに限らず、カビは「カビ臭」という言葉もあるように臭いのは分かりますよね。しかし、エアコンの汚れがどうして臭いのか、よく分からないのではないでしょうか。
エアコンの汚れはホコリや塵などですが、実はこの汚れだけではそこまで臭くないのです。しかし、エアコンの冷房をつけると、水が出ます。この水が汚れと一緒になると、エアコンの汚れがニオイを発生させてしまうのです。
エアコンの汚れなどには「細菌」がいます。この細菌と水が一緒になると、ニオイが発生するのは、生乾きの洗濯物などが臭いと感じるのと同じ理由。つまり、エアコンの汚れから嫌なニオイが出ているのです。ですから、エアコンが臭い場合は、エアコンを掃除してカビや汚れを落とせば良いと言えます。
1.2 エアコンの内部が汚れている
エアコンが臭い場合、エアコンを掃除すれば良いのですが、どこにニオイの原因があるのかは分かりません。エアコンからのニオイは、複数の原因となる場所が考えられるためです。
エアコンのニオイの原因で、最も多い場所がエアコン内部。エアコン内部は結露しやすいため、カビが繁殖しやすい条件が揃っていると言えます。そのため、エアコンが臭い場合には、エアコン内部のカビや汚れが原因となっていることが多いのです。
エアコンが臭いと感じたときは、最初にエアコン内部を掃除してみましょう。
1.3 室外機が汚れている
エアコンが臭い場合、室内にあるエアコン内部が汚れていることが多いと言えます。しかし、それ以上に注意しておきたいのが室外機。実は、エアコンの室外機がニオイの原因ということも多いのです。
エアコンの冷房をつけると、エアコン内部で結露することがあるのはよく知られています。しかし、エアコンの暖房をつけると、冷房とは反対のことが起こるため、室外機で水が出てしまうのです。また、エアコンの暖房では室外機に霜がつくことがあり、その霜が溶けて湯気や水分となることもあります。いずれにしても、エアコンの暖房をつけたときは、室外機から水が出てしまうのです。
エアコンの室外機から出た水も、エアコン内部と同じように汚れと一緒になればニオイを発生してしまいます。そのため、エアコンの暖房をつけたときに臭いと感じるのは、室外機が原因の場合が多いのです。この場合には、エアコンの室外機を掃除しなければなりません。
1.4 室内に原因がある
エアコン自体に原因がなくても、エアコンから嫌なニオイがすることがあります。それが部屋のニオイ。
部屋の中には「生活臭」というニオイがあります。壁や布などにニオイが吸着されているのですが、普段は気づかないこともあるのです。それがエアコンを通じて、室内に充満することで臭いと感じてしまうことがあります。
また、天井や壁の配管からのニオイをエアコンが吸い込んでいたという例などもあります。壁のすき間からニオイを吸い込むこともあるため、エアコンが臭い場合には室内や壁の配管などを調べてみるほうが良いこともあるのです。
1.5 ドレン配管が原因
エアコンには「ドレン配管」という管が設置されています。エアコン内部で発生した水を外へ排出するために作られているのです。
ドレン配管はエアコンで発生した水が通るため、エアコン内部と同じように水分が豊富。また、ドレン配管を通る水分に含まれていた微細なゴミが配管内部に蓄積されることもよくあるため、ドレン配管内部も汚れやすいのです。
つまり、ドレン配管でも汚れと水分が一緒になって、嫌なニオイを発生してしまいます。そのため、ドレン配管の汚れが原因で、エアコンから嫌なニオイがするということもあるのです。
2 エアコンが臭いときの対処法
エアコンが臭い場合、いつも掃除ができるとは限りませんよね。そこで、すぐにできる対処法を紹介します。エアコンからニオイがしても掃除できない場合に試してみましょう。
2.1 窓を開けたままで運転する
エアコンをつけてから、10分程度は窓を開けておくという対処法があります。忙しいときに有効な対処法です。
エアコンをつけると、ニオイの原因とされているカビの胞子がエアコンから放出されます。そのカビの胞子を吸い込まないようにするために、窓を開けておくのです。
言うまでもなく、エアコンのカビがなくなる訳ではありません。そういう意味では一時しのぎの対処法。それでも、エアコンの掃除ができない場合に、ニオイが気にならなくなる対処法と言えますよ。
2.2 高温でエアコン暖房をつける
エアコンの内部のカビを減らす対処法としては、窓を開けたままで高温のエアコン暖房を1時間程度運転するという方法が有効とされています。温度設定は30度程度とされていますが、あくまで目安の温度。エアコンが故障しないように運転できる温度に設定しましょう。
エアコン内部のカビも乾燥には勝てません。そこで、エアコン内部を一気に乾燥させる方法として、高温のエアコン暖房を使っているのです。完全にエアコンのカビを排出できるとは限りませんが、エアコンの掃除をできないときの対処法としては効果的とされています。
2.3 最低温度でエアコン冷房をつける
ネット上では一部の家電メーカーも認めているという話がある対処法が、最低温度でエアコン冷房をつけるという方法です。室温が下がりすぎないように窓を開けたままで、最低温度(16度程度)のエアコン冷房を1時間ほど運転。これだけです。
エアコンを冷房で運転すると、エアコン内部で結露してドレン配管に水(ドレン水)が一気に流れます。このとき、エアコン内部の汚れやドレン配管の汚れを水がすべて押し流してくれるため、ニオイの原因となるカビや汚れがなくなるのです。
エアコンのニオイが完全になくなるとは言えませんが、実際に試した人の口コミは高評価です。エアコンを掃除することには及びませんが、時間がないときの対処法として覚えておくと便利ですよ。
3 エアコンの掃除方法とは?
エアコンの掃除は、実は意外と難しいと言えます。自分で掃除をすると故障の原因となることもあるため、エアコンは無理をしないように掃除することが大切です。
3.1 フィルターの掃除方法
エアコンのフィルターは、最近は自動で掃除してくれる機種もたくさんあります。そのため、自分でエアコンフィルターを掃除したことがない人もいるかも知れませんね。
エアコンのフィルターを掃除すると、エアコンの効きも良くなりますし、エアコンのニオイを抑えることもできます。また、エアコンの中でもフィルターは汚れやすいので、2週間に一回くらいの頻度で掃除するようにしましょう。
エアコンのフィルターは、取り外して掃除機でホコリやゴミを吸い取ります。それから、フィルターの両面を丁寧に水洗い。使い古した歯ブラシなどを使うと、エアコンのフィルターをキレイに掃除できますよ。最後にフィルターの水分を軽く拭き取ってから、日陰で完全に乾燥させたら終了です。
3.2 外せる部品を外して掃除
エアコンの室内機の掃除は、無理をしないことがポイント。清掃業者のようにエアコンの内部をキレイに洗おうなどと考えてしまうと、途方もない手間がかかります。周りが水にぬれないようにする必要もありますし、内部に洗浄液などが残ってしまうこともあるのです。そのため、エアコンの掃除はできる範囲で行いましょう。
エアコンの掃除は、次の方法で行います。
- エアコンのコンセントを抜く(感電防止)
- エアコンの取り外せる部品を外す
- 取り外した部品を拭きます
- エアコンの本体をキレイに拭きます
- 薄めた中性洗剤を染み込ませた布で、エアコンの吹き出し口などを拭きます
- 手の届く範囲をキレイに拭いたら、洗剤が残らないように水拭きと乾拭き
- すべてをしっかりと乾燥させてから、部品を戻します
エアコンの掃除では、エアコン掃除用のスプレーなどもありますが、本格的にエアコンを掃除するのでなければ、中性洗剤で十分。また、エアコンから取り外せる部品を外してキレイにするくらいにしておきましょう。
エアコンの内部の掃除は素人では難しいですし、故障の原因を作ってしまうこともあります。どうしてもエアコンをキレイにしたい場合は、専門業者に依頼するほうが良いでしょう。
3.3 室外機の掃除方法とは?
エアコンの室内機と同様に、室外機も専門業者に掃除を依頼することが無難です。特にエアコンの室外機の中には金属板(フィン)などがあり、簡単に曲がってしまいます。また、ケガをするおそれもあるため、無理をしないようにしましょう。
エアコンの室外機は、次の部分を掃除してください。
- 室外機の周りを片づける
- 室外機の本体の汚れをキレイにする
- 室外機の網目状になっている部分の汚れを落とす
- 室外機にある「水抜き穴」の汚れをキレイにする
室外機の掃除のポイントは網目状の部分。網目状の部分からは風が出てくるため、汚れが溜まりやすい場所になっています。また、汚れが溜まると、エアコンの効率が落ちてしまうのです。そのため、しっかりと汚れを落としましょう。ほうき、掃除機、使い古した歯ブラシなどを使って、汚れを落とすことが大切です。
もう一つのポイントが、水抜き穴。室外機の底などにあって、室外機から出る水が排出されています。しかも、エアコン暖房を使うときにしか使われない部分ですから、夏場に虫などが入り込んでしまうトラブルも多いのです。汚れていないか、虫がいないかなどを確認しながら掃除してください。
4 エアコンが臭くならない対策
エアコンから嫌なニオイがして掃除するのは大変ですよね。そこで、エアコンが臭くなりにくい対策を紹介します。エアコンが臭くなる前に対策を講じておきましょう。
4.1 エアコンが臭くならない対策とは?
エアコンが臭くなりにくい対策には、次のようなものがあります。
- フィルターは2週間に一回は掃除する
- 部屋の換気を十分に行う
- 内部乾燥・内部クリーンを定期的に行う
フィルターは最も汚れやすい場所です。カビやニオイを発生させないためにも、汚れは定期的に排除しましょう。エアコンフィルターの掃除目安は2週間に一回。少なくとも、月に一度は掃除することを心がけましょう。
エアコンは内部に水分が溜まると、そこにカビが繁殖しやすくなります。そのため、定期的にエアコンの「内部乾燥」や「内部クリーン」といった機能を使うようにします。エアコン内部がしっかりと乾燥できていれば、カビが繁殖しにくくなって嫌なニオイも抑えられるでしょう。
4.2 定期的な掃除を専門業者に依頼する
エアコンのニオイの対策で最も良いのは、定期的な清掃業者へ依頼。例えば、年一回くらいの頻度で、専門業者にエアコンの掃除を依頼すれば、エアコン内部も室外機もキレイになるので、ニオイを抑えることもできますよ。
エアコンはどうしても自分で掃除がしにくい部分があります。エアコンを買ってからしばらくは自分で掃除していても、やがて掃除し切れなかった汚れが溜まってしまうのです。そのため、自分で掃除し切れない汚れを残さないためにも専門業者への依頼が欠かせないと言えます。年末の大掃除のときなど、分かりやすい時期にエアコンの掃除を専門業者に依頼するようにすれば、エアコンの嫌なニオイに悩まされることもなくなるでしょう。
5 まとめ
エアコンが臭いときの原因や対策、掃除方法について、詳しく解説してきました。エアコンのニオイは室内機のカビが原因ということも多いですが、意外にも室外機の汚れということもあるので、エアコンは室外機まで掃除するようにしてください。
また、こちらの記事では、エアコンを自分で掃除する方法について詳しく解説しています。各部品の洗浄方法やカビ対策方法などについても触れていますので、是非参考にしてみてください。
エアコンの掃除の仕方を解説!自分で簡単にカビや汚れを取る方法
それでも、エアコンの掃除は大変なので、無理をせずに専門業者に依頼することも大切です。自分でエアコンを掃除して、エアコンの調子が悪くなってしまうのは意味がないですからね。