エアコンの掃除方法!病気の原因となるカビを簡単に取る方法とカビ防止対策
2020年8月31日 更新エアコンを使い続けているうちに、内部にカビが発生することがあります。エアコンのカビは放置すると、吹き出し口からカビの胞子が部屋中に広がってしまいます。そればかりか、病気の原因にもなるのです。しかし、エアコンの掃除はどうすればいいのかわかりにくいですし、カビや汚れがキレイに落とせなくて困ることも多いですよね。
そこで今回は、エアコンのカビを掃除する方法とカビ防止対策を紹介します。
目次
1 エアコン掃除の注意点と掃除範囲
エアコンの汚れが気になるからと言って、やみくもに掃除するのはおすすめしません。エアコンは電気製品ですので、掃除をするときは注意が必要なのです。まずは、エアコン掃除の注意点とエアコンの掃除ができる範囲を確認しましょう。
1.1 エアコンを分解して掃除するのは危険!
エアコンを掃除するときに分解できないかと考える人がいますが、これは大変危険な行為です。ネットなどの情報を鵜呑みして、分解して掃除をしようとすることはやめて下さい。もちろんエアコンだけが特別なのではなく、冷蔵庫や洗濯機でも家電製品を分解することはしないですよね。エアコンも同じ家電製品です。取扱い説明書には、分解を禁止しているはずですし、故障や事故の原因となります。エアコンを分解することはしないようにしましょう。
1.2 エアコン洗浄スプレーの注意点
エアコンの洗浄スプレーは簡単に手に入りますが、洗浄スプレーの掃除には大きなリスクがあります。エアコンメーカーの多くは、取扱説明書やホームページで次のような注意を促しています。
「エアコン内部の洗浄は高い専門知識が必要です。お客様自身で実施したり、正しい洗浄剤の選定と洗浄方法でおこなわないと、内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障などを引き起こし、最悪の場合は、発煙・発火にいたる恐れがあります。
(ダイキン工業株式会社のホームページより転載)
実際に、エアコンの洗浄スプレーによる漏電で火事を引き起こす事故も多く起きているのです。洗浄スプレーでの掃除は、正しい使用方法で行う必要があります。心配な場合は、使用を避けることも大切です。
1.3 取り外せる部品と手が届く範囲までが基本
では、エアコンはどこまで掃除が可能なのでしょうか。答えは簡単です。取り外せる部品と手が届く範囲の掃除までです。もちろん、エアコンは他の家電とは違い、内部のカビや汚れが原因でニオイを発生させることがあります。しかし、エアコンの内部の汚れやカビを落とすことは大切ですが、範囲外のことをすると故障の原因となりかねません。
エアコンの掃除は、取り外せる部分と手の届く範囲にとどめておきましょう。
2 エアコンの掃除方法
エアコンにカビが生えてしまった場合には、速やかに掃除することが重要なポイントです。カビを放置すると病気の原因になりますし、エアコン内部にカビがどんどん繁殖してしまいます。
ただし、エアコンのカビを掃除するときは、自分で掃除できる範囲と自分では掃除できない範囲を区別することが大切です。また、エアコンの掃除を始める前には、必ず取扱説明書を確認するようにしましょう。
2.1 エアコン掃除の手順
エアコンの掃除をする前に、次の道具を準備しましょう。
- 洗剤(中性洗剤)
- 雑巾やタオル
- 使い古した歯ブラシや掃除用ブラシ
- 掃除機(ハンディクリーナー)
- 割りばし
- お掃除シート・除菌シート
エアコンは次の手順で掃除をしていきます。
エアコンの掃除手順 | 注意点 |
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1.コンセントを抜く |
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2.エアコンを拭く |
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3.前面パネルを開ける・外す |
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4.フィルターに掃除機をかける |
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5.フィルターを外す |
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6.外せる部品を外していく |
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7.本体と各部分を掃除する |
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8.外した部品を掃除する |
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9.部品を戻して掃除完了 |
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2.2 取り外した部分の掃除方法
各部分の掃除方法については、次のとおりです。
カビや汚れがある部品 | カビや汚れの落とし方と手順 |
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本体・前面パネル |
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フィルター |
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風向板(ルーバー) |
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本体内部(フィン) |
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吹き出し口 |
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リモコン |
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室外機 |
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エアコンの掃除は無理をしないことが大切です。無理をして掃除をすると、エアコンの故障の原因となりますので注意が必要です。
2.3 エアコンの部品の交換も考える
例えばフィルターにカビが生えてしまった場合、掃除をしてもカビが落ちないということもありますし、再びカビが生えてしまうこともあります。このような場合には、フィルターを交換するという方法もあります。
2.4 困った時は掃除のプロに依頼しよう!
エアコンの掃除をしても、やはり手の届かないところにカビが残ってしまうこともあります。エアコン洗浄スプレーを使用しても、完全にカビを落とすのは難しいでしょう。このような場合には、掃除のプロに依頼をすることがおすすめです。
例えば、エアコンメーカーのメンテナンスで内部の掃除を依頼するのも良いですし、エアコン洗浄の専門業者に依頼するのも良いでしょう。エアコンクリーニングは一般的なルームエアコンであれば、1万円前後が相場となります。
3 エアコンにカビが繁殖する原因と対策
エアコンのカビは、発生させないこと、繁殖させないことが重要です。では、カビが繁殖する原因と対策を確認していきましょう。
3.1 エアコンにカビが繁殖する3つの原因
エアコンにカビが繁殖する原因は、次の3つです。
- ホコリ汚れ
- 湿度が80%前後になる
- 温度が20~30℃になる
エアコンに限らず、カビが繁殖するためには栄養分が必要です。エアコンのカビの栄養となるのはホコリ汚れです。つまり、エアコンを常に掃除しておけば、ホコリ汚れが少なくなってカビが繁殖しにくい状況となります。
また、カビは湿気を好む性質があります。そのためカビが好むような湿気を排除することで、カビを繁殖させない環境を作ることができます。エアコンを使うと、エアコンの内部では結露が発生します。フィンなどについた結露は排水されますが、湿気は高い状態になっていますので、カビが繁殖しやすい状況となっています。
また、カビが繁殖しやすいのは20~30℃。つまりカビが繁殖しやすいのは、人が過ごしやすい温度と同じなのです。
3.2 エアコンのカビを予防するコツ
では、カビを防止するためにはどうしたらよいのでしょうか。エアコンのカビを防止するためには、エアコンのホコリと湿度がポイントです。そこで、次の3つのカビ対策が有効です。
- 定期的な掃除をする
- 室内の湿度を調節する
- エアコンの内部乾燥や送風などの機能を活用する
エアコンのカビを防止するためには、まず定期的なエアコンの掃除をすることが大切です。エアコンにホコリや汚れが溜まっていなければ、カビも繁殖しにくくなりますので、常にエアコンをキレイな状態にしておくことが最も効果的になります。
エアコンのフィルターは2週間に1度のペースで掃除するのがおすすめです。また、エアコン内部なども1ヶ月に1度くらいは掃除するのが良いでしょう。特に、エアコンのフィルターはカビが生えやすいため、頻繁に掃除をすることが大切です。また、可能であれば年に1度エアコンの内部を専門業者に掃除を依頼するのも良いですね。
次にエアコン内部を乾燥させることです。室内の空気の入れ替えをすることで、湿度の調整ができますが、エアコンの内部には水分が多く発生して湿度の高い状態になってしまいます。そんな時には、エアコンを使った後に内部乾燥といった機能を使ったり、送風機能を使ったりして、エアコンの内部を乾燥させるようにしましょう。
3.3 すぐに使えるエアコンのカビ対策グッズ
エアコンの掃除や湿度の調節など、カビの防止対策はありますが、すぐに使えるエアコンのカビ対策グッズもありますのでご紹介していきます。
比較的人気があるエアコンのカビ対策グッズとしては、株式会社コジットの「パワーバイオ エアコンのカビきれい」があります。こちらは、微生物の働きでカビを抑制できるカビ対策グッズです。エアコンの吸気口に置くだけで良いので、使ってみるのも良いでしょう。高評価の口コミも多く、手軽なエアコンのカビ対策グッズになります。
また、アース製薬の「らくハピ エアコンの防カビスプレー無香性」も人気があります。こちらは、エアコンの内部にあるフィンに向けてスプレーすることで、カビの繁殖を抑制することができます。速乾タイプですので使いやすいカビ対策グッズです。夏や冬のエアコンを使いだす前に使用すると効果的ですね。
この他にも、便利に使えるエアコンのカビ対策グッズはたくさん販売されていますので、自分に合ったカビ対策グッズを探してみるのも良いですね。
4 エアコン掃除はいつするのが効果的?
エアコンのカビの原因となるのは、ホコリと湿度でしたね。エアコンは使用することで、内部の湿度が高まりカビが繁殖しやすい環境となります。そのため、掃除をするのであればエアコンを使う季節が始まる前に掃除をするのが最適です。梅雨の季節が来る前と秋の気持ちいい気候の時期に掃除をするようにしましょう。エアコンの掃除を専門業者に依頼するのも、この時期が最適になりますよ。
5 まとめ
エアコンのホコリはエアコン内部の湿度によってカビの原因となります。エアコンを使用している時期も2週間に1度はフィルターの掃除をするようにしましょう。また、エアコンを使い始める前に徹底的な掃除をするのがおすすめです。さらに、エアコンを使用した後は内部乾燥や送風機能などを使用して、エアコン内部の乾燥をすることも大切です。
こうしたこまめなメンテナンスをすることで、エアコンのカビを防ぐことが可能です。カビは健康に害を与える原因となりますので、カビを発生させない・繁殖させないことが大切ですよ。