電気温水器の寿命年数の目安は?故障のサインや買い替え時って?
2019年6月7日 更新電気だけでお湯を沸かせる電気温水器。火を使わないので、電気温水器は安全性にも優れているのです。しかし、電気温水器も故障すれば、買い替えが必要になりますよね。
そこで、電気温水器の寿命や買い替え時について解説します。電気温水器の故障のサインも紹介するので、電気温水器が故障して使えなくなる前に買い替えるようにしてくださいね。
目次
1 電気温水器の寿命はだいたい何年?
電気温水器は給湯器の中でも寿命が長いほうです。電気温水器をより長く使うためにも、寿命を知ってメンテナンスにも気を配ってくださいね。
1.1 電気温水器の寿命はだいたい何年?
電気温水器の寿命は「約15年」というのが一般的。10年を経過した電気温水器は故障しやすくなり、15年を過ぎると交換する目安となります。ただし、20年が経過しても使える電気温水器もあるのも事実です。
また、電気温水器の本体の寿命は15年とされていますが、電気温水器の消耗品については別問題。例えば、減圧弁やパッキンなど、電気温水器に使われている部品の中には「消耗品」とされている物があります。これらは寿命よりも早く劣化することがあるのです。
しかし、消耗品は交換すれば、電気温水器の寿命を延ばすことが可能。パッキンが傷んだ場合などはパッキンを交換すれば、本体の寿命が訪れるまでは電気温水器を使うことができるのです。そのため、数年に一度、目安としては「3年に一度」くらいの割合で定期点検を行いましょう。そうすることで、最初に紹介した約15年という電気温水器の寿命になるということを理解しておきましょう。
1.2 電気温水器は寿命が過ぎても使える?
多くの人が不安になるのが、寿命が過ぎた電気温水器を使っても良いのかということです。もちろん、電気温水器が故障していなければ、寿命を過ぎていても使用可能。
しかし、寿命の目安である15年を過ぎると、電気温水器はかなり故障しやすくなります。また、急に電気温水器が使えなくなるという事例も増えるのです。そのため、寿命を過ぎた電気温水器は「いつ使えなくなっても不思議ではない」ということを忘れないようにしましょう。
さらに電気温水器の寿命である15年に使用期間が近づくと、電気温水器も不調が出やすくなります。例えば、原因不明のエラーが出るようになったり、お湯が出にくいときがあったりすることも珍しくないのです。寿命が近づくと、電気温水器はたまに不調が出るようになることが多いので要注意。完全に故障してしまうと使えなくなるため、電気温水器の寿命が過ぎたり近づいたりした場合は、早めに交換することを検討しておきましょう。
2 電気温水器の故障にはどんなものがある?
電気温水器の故障は様々ですが、いくつかのパターンがあります。ここからは、電気温水器の故障にはどんなものがあるのかを詳しく解説。
2.1 電気温水器の故障にはどんなものがある?
電気温水器に次のような症状があれば、故障や故障のサイン。速やかに電気温水器の点検や修理を依頼してください。
故障のサイン、電気温水器の症状 | 考えられる原因 |
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水もお湯も出ない |
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貯湯タンクの下がぬれる |
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いつもよりも湯切れが早い |
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お湯の温度がいつもよりも低い |
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朝でもお湯が沸いていない |
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お湯に異物が混ざる |
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エラーが頻繁に出る |
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一覧にあるのが、電気温水器の主な故障の種類。ただし、状況によっては電気温水器の故障ではない場合もあるので注意が必要です。
特に「お湯が出ない」というのは、電気温水器の故障で最も多い事例。電気温水器の本体が故障している場合は、確かにお湯が出ないですし、給湯管に詰まりが生じてお湯が出ないということなどもあります。
しかし、断水や凍結も、電気温水器からお湯が出ない原因となるのです。そのため、一覧にあるような症状が電気温水器に出た場合は、故障を疑って点検を依頼するようにしましょう。
また、注意しておきたいのは水漏れ。電気温水器は屋外に設置されています。地域や場所によって異なりますが、電気温水器は劣化しやすい場所にあると言えるのです。ですから、電気温水器の下がぬれていないか、チェックを怠らないようにしてください。
2.2 故障と間違えることが多いのは?
電気温水器の故障と間違いやすいことを一覧で紹介。
原因・事例 | 症状・注意点 |
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凍結 |
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断水 |
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停電 |
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湯切れ |
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止水栓が閉まっている |
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電源が入っていない |
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電気温水器の故障と最も間違えやすいのは、断水と凍結。特に寒冷地では冬場に凍結することも多く、電気温水器からお湯や水が出ない原因となりやすいのです。凍結を防止するには、保温材を配管に巻いておいたり、蛇口から水滴を垂らしておいたりする対策が有効です。寒冷地で電気温水器を使う場合には、凍結に気をつけておきましょう。
また、悪天候などによる停電にも要注意。近年はゲリラ豪雨など、悪天候によって停電してしまうケースがあります。電気温水器がお湯を沸かす時間帯に停電が起きてしまうと、翌朝にお湯が沸いていないということにもなるのです。就寝中の停電は気づきにくいため、電気温水器の故障と考えがちになります。注意しておきましょう。
そのほか、清掃やメンテナンスなどで電源を切ったり止水栓を閉めたりした場合も注意が必要。そのままにしてしまうと、電気温水器は機能しません。定期的なメンテナンスは必要ですが、そのあとの処置も忘れないようにしましょう。
3 電気温水器の買い替え時って?
電気温水器が故障した場合は買い替えも検討しやすいですよね。しかし、電気温水器が使える間は買い替えるかどうかで迷いますよね。そこで、電気温水器の買い替えのタイミングについて解説。
3.1 電気温水器の買い替え時って?
意外と迷うのが、電気温水器の買い替え時。電気温水器が使える間は買い替えるのも勿体ない気がしますよね。
すでに解説したように電気温水器は寿命の目安である15年を過ぎると、急に使えなくなるということがあります。電気温水器は毎日の入浴などに欠かせないため、故障してしまうと困るはずです。そのため、故障してから電気温水器を買い替えるというのでは少し遅いと言えますよ。
そこで大切になるのが、電気温水器の故障のサイン。上で紹介したような電気温水器の故障のサインがあれば、速やかに電気温水器を買い替えるというのが良いでしょう。ただし、電気温水器の寿命はだいたい15年。4、5年しか経過していない電気温水器を買い替えるのは勿体ないかも知れませんよ。
故障した電気温水器の買い替え時の目安は10年。10年以上が経過した電気温水器が故障したり、故障のサインが現れたりしたときは買い替えを検討しましょう。一方で、10年も経過していない場合は修理をして電気温水器を使い続けると良いでしょう。それでも10年を過ぎてしまうと、電気温水器は故障しやすくなります。ですから、10年が経過していなくても、早めに電気温水器の買い替えを考えても良いですよ。
また、電気温水器のランニングコストを考えると、エコキュートに買い替えるほうが効率的と言えます。エコキュートのランニングコストは、電気温水器の約3分の1。エコキュートも安くなりつつありますし、電気温水器を使い続けるよりもエコキュートに買い替えるほうが得になるケースも少なくないのです。このようなことも含めて、電気温水器の買い替え時を決めると良いですよ。
3.2 電気温水器はいくらで買い替えられる?
電気温水器は比較的安く設置できます。しかし、最近は同じ電気でお湯を沸かすエコキュートが普及していて、エコキュートの価格がかなり下がっているのです。そのため、電気温水器でもエコキュートでも、価格はあまり変わらないというのが一般的。電気温水器を買い替えるときにエコキュートにするという人も増えています。
種別(型番:メーカー) | 工事費込みの価格 |
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給湯専用電気温水器(DO-3710:長府製作所) | 139,500円~ |
セミオート電気温水器(BE-A37EWU:HITACHI) | 240,000円~ |
フルオート電気温水器(SRT-J46CD4:三菱電機) | 250,880円~ |
給湯専用エコキュート(SRT-N182D:三菱電機) | 249,000円~ |
セミオートエコキュート(SRT-C373:三菱電機) | 259,000円~ |
フルオートエコキュート(SRT-W373:三菱電機) | 259,000円~ |
電気温水器とエコキュートの工事費込みの価格です。給湯専用の電気温水器は少し価格が安いですが、フルオートで比較すると、電気温水器とエコキュートの価格差はほんのわずか。1万円以下なので、ランニングコストに優れているエコキュートを選ぶという人が少なくないのも分かりますよね。
また、電気温水器の工事費込みの最安値は約14万円。しかし、給湯専用の電気温水器では浴槽のお湯張りや保温が自動でできない点を考えると、決して利便性が良いとは言えません。すると、必然的にセミオート(オート)やフルオートを選ぶ人が多くなるのです。そうすると、電気温水器でもエコキュートでも価格はほぼ同じになります。このことも頭に入れて、電気温水器の買い替えを検討しましょう。
4 まとめ
電気温水器の寿命や買い替え時について解説してきました。電気温水器の寿命は約15年ですが、寿命が近づくと故障しやすくなります。しかも、電気温水器が寿命を過ぎると、急に故障して使えなくなることも多いので、買い替え時は早めが良いですよ。