エコジョーズの寿命や交換時期は？故障しやすいって本当？

1 エコジョーズの寿命は何年？

まずはエコジョーズの寿命や耐用年数から解説。エコジョーズの寿命や耐用年数を知れば、エコジョーズが本当に故障しやすいかどうかも分かりやすくなりますよね。

1.1 エコジョーズの寿命や耐用年数は何年くらい？

エコジョーズの寿命は10年くらいとされています。また、エコジョーズの販売を手がけるリンナイやノーリツといったメーカーは、エコジョーズのカタログなどに「設計標準使用期間（設計上の標準使用期間）は10年」と明記。つまり、エコジョーズを普通に使っていた場合、10年間は安全に使用できるように設計されているのです。そして、この10年というのが、メーカーが考えるエコジョーズの寿命と言えます。

ただし、標準使用期間は「標準的な使い方をする」というのが条件。エコジョーズの使い方は各家庭で異なりますし、追い焚きの回数や湯温、使用する湯量なども家庭ごとに異なります。そのため、必ずしもエコジョーズを10年使えるとは限らないのです。それでも普通にエコジョーズを使っている限りは、10年は使えると思われます。ですから、一般的にエコジョーズの寿命や耐用年数は10年と考えても良いでしょう。

1.2 エコジョーズの評判から分かる寿命や耐用年数は何年？

エコジョーズを使用している人の口コミや評判を見ると、寿命や耐用年数に関する話はあまりありません。もちろん、エコジョーズが数年で故障したという人もいますし、10年近く使えているという人がいるのも確かです。そのため、評判や口コミだけでは、エコジョーズの寿命や耐用年数を判断するのは難しいと言えます。

一方で、エコジョーズは比較的新しい給湯器で、寿命や耐用年数に関する正確なデータが少ないのも事実。ですから、エコジョーズのメーカーが発表している10年という耐用年数は不正確であるおそれがないとは言い切れません。

しかし、エコジョーズのメーカーは、エコジョーズの使用に際して「メーカー保証」を設定しています。無料や有料で保証期間は変わりますが、エコジョーズが故障するかも知れないという不安がある場合には、エコジョーズの保証期間を長くしておくと良いですよ。メーカー保証があれば、本当にエコジョーズが故障しやすいとしてもすぐに修理してもらえますからね。

また、エコジョーズの設置業者の中にも、エコジョーズの工事について保証をしている場合があります。長い場合にはエコジョーズの工事の保証は10年。エコジョーズの寿命や耐用年数に近いと考えられるので、エコジョーズの設置業者も十分に検討することが大切ですよ。

2 エコジョーズが故障しやすいのは本当？

エコジョーズは故障しやすいとされていますが、実際にはどうなのでしょうか？ここからはエコジョーズが故障しやすいと言われる理由を解説していきます。

2.1 エコジョーズは故障しやすい？

エコジョーズは故障しやすいとされていますが、広い意味では故障しやすいと言えるかも知れません。なぜならば、エコジョーズは「中和器に関するエラーが出ることがある」からです。このエラーが出るとエコジョーズの中和器を交換することになるため、エコジョーズの故障と一括りにしてしまう人がいます。その結果、エコジョーズは故障しやすいという話になっていると推測できるのです。

エコジョーズの中和器とは、エコジョーズの熱効率を向上させることで発生する「ドレン排水」を中性にするための機器。ドレン排水は酸性のため、そのまま排水することはできません。そのため、酸性のドレン排水を中性にする中和器をエコジョーズに組み込むことで、ドレン排水を中性として排水するようにしているのです。

また、エコジョーズの中和器はエコジョーズの使用状況によっても異なりますが、本体の10年という寿命よりも短い場合があります。しかも、エコジョーズの中和器は「消耗品」と言えるため、使う湯量が多い家庭では数年でエコジョーズの中和器を交換しなければならなくなることがあるのです。

ただし、エコジョーズの中和器の寿命は、本体と同程度の寿命や耐用年数になるように設計されています。そのため、普通に使っていれば、エコジョーズの寿命や耐用年数と同じ10年程度は問題なく使えるはずです。それでも、黄砂や塩害などの環境、水質などが影響するおそれもあるので、エコジョーズの中和器のエラーには注意しておきましょう。

この中和器のエラーが、エコジョーズが故障しやすいという誤解を招いている一つの要因。故障と考えられなくもないですが、エコジョーズの消耗品と考えると、故障とは少し違うと言えますよね。

さらに、エコジョーズは従来のガス給湯器よりも構造が複雑になっています。これもエコジョーズが故障しやすいとされる要因。ほとんどの人が経験的に分かると思いますが、構造が単純なほうが壊れにくいですよね。要するに、エコジョーズは従来のガス給湯器よりも構造的に故障しやすい部分が増えているため、エコジョーズは故障しやすいと感じてしまいやすくなっていると言えます。

2.2 エコジョーズの中和器のエラーが出たときは？

エコジョーズの故障と勘違いすることが多い中和器のエラーは、消耗品である中和器を交換することなどで解消可能。そのため、エコジョーズが決して故障しやすいとは言えないのです。

エコジョーズの中和器に関するエラーには「詰まり」や「能力の低下（寿命）」がありますが、いずれの場合でも自分で対処するのは難しいと言えます。エコジョーズの中和器は専門業者によるメンテナンスや交換が望ましいため、エラーが出た場合はエコジョーズのメーカーや設置した業者に連絡しましょう。そのうえで、中和器のメンテナンスや交換などの対処をしてもらってください。

また、中和器の交換にかかる費用は、およそ1～3万円が相場。しかし、地域によって費用は異なりますし、業者によっても異なります。ただし、中和器の部品代以外にも「出張費」や「交換・工事費（作業費）」が必要となるため、いくら安くても遠くの業者に依頼するよりは地元の業者やメーカーに依頼するほうが良いですよ。

2.3 エコジョーズを長持ちさせる方法

エコジョーズは従来のガス給湯器よりも構造が複雑化していて、確かに故障しやすいと感じてしまう場合があります。また、エコジョーズの消耗品である中和器に関するエラーもあり、これを故障と考えている人がいることも事実。そこで、エコジョーズが故障しやすいという思い込みを払拭するために「エコジョーズを長持ちさせる方法」を紹介します。

エコジョーズを始めとして、給湯器を長持ちさせるには次の方法を実践してみましょう。

• 浴槽やエコジョーズの清掃を心がける
• 定期的なメンテナンスを実践する
• 凍結防止を心がける
• 必要以上のお湯を使わない
• お湯と水は使い分ける

エコジョーズなどの給湯器は浴槽につながっています。浴槽が汚れていれば、その汚れはエコジョーズの配管に入ってしまうのです。この汚れが目詰まりを起こしたり、エコジョーズの追い焚き機能などに影響したりする場合があります。そのため、浴槽は定期的に清掃することが大切。常に浴槽をキレイにしておくことで、エコジョーズを長持ちさせることができるのです。

また、エコジョーズの給排気を阻害するおそれがあるゴミなどを取り除くことも重要なポイント。エコジョーズの本体を掃除するのは難しいですが、周辺のゴミなどは片づけられますし、周囲に物を置かないように気をつけることもできますよね。

そして、エコジョーズの定期的なメンテナンスも大切です。定期的にメンテナンスをしておけば、故障を未然に防げる場合もあります。エコジョーズは故障しやすいとされているからこそ、日々のメンテナンスが大切になるのです。

エコジョーズに限らず、給湯器は凍結すると水漏れなどを引き起こします。エコジョーズの本体に凍結防止の機能があることも珍しくないので、十分に活用しましょう。

そのほか、必要以上のお湯を使わず、お湯と水をキチンと使い分けることも重要。必要以上のお湯を使わないのはエコジョーズの負担を減らすため。例えば、浴槽の掃除をしたときに洗剤を流すのはお湯でなくても良いですよね。そういうときに水を使うようにすれば、エコジョーズの負担を手軽に減らせます。

お湯と水の使い分けでは「水栓の切り替え」も重要。エコジョーズの電源が入っていないときに水栓を「お湯」にして「水」を出してしまうと、エコジョーズの配管を傷めやすくなります。特に温度差が大きくなると、より配管が傷みやすくなると言えるのです。ですから、水栓はお湯を出すときはお湯にする、水を出すときは水栓を水にするというように使い分けることも重要になりますよ。

3 まとめ

エコジョーズの寿命や故障しやすいという話について解説してきました。エコジョーズの寿命は10年とされていますが、エコジョーズの中和器は本体の寿命よりも早く交換しなければならないことがあるので要注意。また、エコジョーズは定期的なメンテナンスや掃除を心がけることなどで長持ちさせることができるので、紹介した長持ちさせる方法を試してみてくださいね。