トイレのレバーの故障?空回りする、戻らない時の原因と交換修理の方法
2019年12月9日 更新トイレのレバーを回したのに水が流れないと困りますよね。実は、トイレのレバーが空回りしたり戻らなくなったりすることは、よくある故障と言えるのです。
そこで、トイレのレバーが故障したときの原因と応急処置について解説します。あとで専門業者に修理を依頼する場合でも、やはりトイレの水は流しておきたいですよね。トイレのレバーの交換修理の必要性も解説するので、困ったときの参考にしてください。
目次
1 トイレのレバーの故障原因と応急処置の方法
トイレのレバーの故障は原因が分かれば、自分で簡単に修理することができる場合もあります。そのため、トイレのレバーが変だと思ったときには応急処置や修理ができるように、故障の原因を知っておくことが重要です。
1.1 トイレのレバーの仕組み
トイレのレバーは形や位置が多少異なりますが、ほとんどのトイレでほぼ同じ仕組み。一般的なトイレのタンクの中にはフロートバルブや浮き球などがあります。トイレのレバーを回すことで、フロートバルブというトイレタンク内の栓が動かされて水を流せる仕組みになっているのです。
水を流したあとは、フロートバルブが元の位置に戻ることで水が貯まり始めて、タンク内の水に浮いている浮き球が上昇していきます。浮き球が上まで浮いてしまうと、タンクに流れ込む水が止まる仕組みになっているのです。
つまり、トイレのレバーが空回りすると水を流すことはできなくなりますし、レバーが戻らなければ、トイレタンクに流れ込んでいる水を止めることができなくなるということです。もちろん、タンク内にはオーバーフロー管というタンクの水が溢れないようにする仕組みがあるため、レバーが戻らなくても水が溢れるということはありません。その代わりに便器の中へ水が流れ続けてしまうため、トイレのレバーの故障はトイレが流せなくなる問題や水道代が高くなるという問題に直結しています。
1.2 トイレのレバーの故障原因
トイレのレバーの故障原因は、レバーにつながる鎖、レバー本体、浮き球の3つ。それぞれの故障の原因と状態が分かれば、どのような修理が必要か分かります。
故障の原因 | 状態 | 修理に必要な時間など |
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レバーにつながる鎖 | 鎖が外れている |
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鎖が絡まっている | ||
鎖が引っかかっている | ||
鎖が切れている |
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レバー本体 | レバーが破損している |
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浮き玉 | 浮き玉が引っかかっている |
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浮き玉が破損している |
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トイレのレバーの主な故障原因は、レバーとフロートバルブをつなぐ鎖。レバーを回したときにフロートバルブを持ち上げるためにつながっている鎖が外れたり切れたりすると、レバーは空回りしたり戻らなくなったりします。鎖がタンク内の浮き球やオーバーフロー管に引っかかったときも、トレイのレバーが動かなくなるので要注意です。
また、トイレのレバー本体が破損している場合も使えなくなります。この場合はレバーの交換が必要。トイレのレバーは消耗品の一つと考えるべきです。そのため、レバー本体が破損しているような場合は交換する以外の方法はないと言えますよ。
最後に、トイレのレバーの故障ではないのですが、レバーが空回りするような場合はタンク内の浮き球が原因ということがあるので注意が必要です。浮き球が引っかかったり破損したりして、タンク内に水が貯まらない状態になっていれば、トイレのレバーが空回りすることなどもあります。レバーの故障とは言えませんが、レバーが故障していると感じやすい事例の一つなので、気をつけておきましょう。
1.3 原因別の修理・応急処置の方法
トイレのレバーが故障した場合、そのまま放置している訳にはいかないですよね。そこで原因別に修理や応急処置の方法を解説。
トイレのレバーにつながる鎖が原因の場合、鎖が切れているとき以外はすぐに修理が可能。特にオーバーフロー管に鎖が引っかかったり、タンク内を掃除したことなどが原因で鎖が外れたりすることは珍しくないのです。この場合は、トイレのレバーと鎖を元の状態に戻せば解決します。
応急処置・修理の手順 | 詳しい方法・注意点 |
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1. 止水栓を閉める |
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2. トイレタンクのフタを外す |
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3. 鎖を確認する |
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4. 鎖を元に戻す |
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5. (鎖を交換する) |
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6. 止水栓を開く |
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7. タンクのフタを戻す |
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鎖が切れていた場合は鎖の交換が必要。鎖は「玉鎖」と呼ばれるタイプが一般的で、ホームセンターなどで簡単に買えます。まれにフロートバルブとセットで販売されていることもありますが、鎖が切れるということはフロートバルブも劣化していることが多いので、一緒に交換すると良いですよ。
次に浮き球が原因の場合。特に浮き球がタンクの上部で引っかかっている場合は、タンクに流れ込む水がタンク内に貯まる前に止まってしまいます。そのため、レバーを回しても水が流れず、空回りするような感覚になるのです。レバーにつながる鎖が切れて空回りするときとは少し違いますが、経験がないとレバーが故障して空回りしていると感じることがあるので注意しておきましょう。
応急処置・修理の手順 | 詳しい方法・注意点 |
---|---|
1. 止水栓を閉める |
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2. トイレタンクのフタを外す |
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3. 浮き球を確認する |
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4. 浮き球を元に戻す |
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5. (浮き球を交換する) |
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6. 止水栓を開く |
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7. (浮き球の調節) |
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8. タンクのフタを戻す |
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浮き球の交換は難しい作業ではありませんが、難しいと感じる場合は業者に依頼しましょう。無理をするとトイレタンクの交換など、余計な出費につながります。また、レバーが空回りする場合は、浮き球が原因というケースはほとんどありません。珍しいケースですので、あまり心配しなくても良いですよ。
最後にレバー本体が破損している場合は、レバーの交換が必要。こちらは比較的多いレバーの故障原因ですので、注意しておきましょう。また、レバーは消耗品とされることも多いので、レバーがいつもと違うと感じるようになったら交換を覚悟しておくほうが良いでしょう。
応急処置・修理の手順 | 詳しい方法・注意点 |
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1. 止水栓を閉める |
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2. トイレタンクのフタを外す |
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3. タンクの水を抜く |
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4. レバーを外す |
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5. レバーを取り付ける |
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6. レバーに鎖をつなぐ |
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7. 止水栓を開く |
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8. タンクのフタを戻す |
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トイレのレバーの交換は難しい作業ではありません。ただし、トイレに合うレバーが見つからなかったり、ホームセンターなどで購入できるレバーが使えるかどうかが分からなかったりする場合は、メーカーなどに修理を依頼しましょう。購入してしまったレバーの取り付けなどを依頼しても断られる場合があるため、十分な注意が必要。困ったときは、初めからメーカーのメンテナンスや業者への修理依頼が無難ですよ。
また、困ったときや業者に修理を依頼する場合は、次の応急処置を試しましょう。
応急処置・修理の手順 | 詳しい方法・注意点 |
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1. トイレに新聞などを敷く |
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2. 水を流す |
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3. もう一度流す |
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4. キレイになったことを確認 |
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ここで紹介した修理をすれば、レバーの空回りなどは改善するはずです。ただし、一度外れた鎖をつなぎ直すことなどは、あくまで応急処置。再度鎖が外れるということも珍しくないので、新しい鎖に交換するか、専門業者に修理を依頼して調節してもらうほうが良いでしょう。素人では気づかない原因があって、鎖が何度も切れたり外れたりするということもあるため、注意しておくことが大切です。
2 トイレのレバーの故障は交換修理が必要?
トイレのレバーの故障は自分でも交換できます。修理を依頼しても良いですが、費用が心配な場合は自分で修理しても問題はないですよ。
2.1 トイレのレバーが故障したときは交換修理するべき?
トイレのレバーの故障は自分で修理可能。ただし、レバーの不具合が起きた原因が分からない場合は交換修理を依頼したほうが良い場合もあります。
レバーの鎖が外れているだけであれば、鎖をつなぎ直して修理完了。このくらいは多くの人ができる修理です。しかし、どうしてレバーにつながる鎖が外れたのか、原因が分からないと繰り返すおそれがあります。
例えば、水を流したときにタンク内の部品の一部が引っかかって、レバーにつながる鎖が外れやすい状態になっていたというケースなどがあります。この場合、自分で修理していれば、なかなか本当の原因に気づかないものです。いつも鎖が外れて、その度に自分で鎖をつなぐという作業をするのは大変と言えます。しかし、専門業者に修理を依頼していれば、鎖が外れやすい原因が分かって問題が解消するということもあるのです。
このようなことから、レバーの不具合が頻繁に起こるようであれば、交換修理を依頼することが大切になると言えます。もちろん、一度くらいの問題であれば、自分で修理するほうが良いでしょう。交換修理を依頼すれば、それなりの費用が必要となりますからね。
また、自分で交換修理を行った場合、失敗すれば、さらに大きな出費につながるおそれもあります。トイレタンクの交換などは多大な出費。そう考えて、無理に自分で交換修理をしないという人もいます。そのため、交換修理に自信がない場合も修理を依頼するほうが安心ですよ。
2.2 交換修理を業者に頼むときの費用は?
レバーなどの交換修理を依頼した場合、部品代は比較的安いですし、交換修理の作業も簡単。そのため、業者の出張費用などは必要となりますが、交換修理の費用はそこまで高くならないのが一般的です。
トイレなどの交換修理の作業費用は「3,000円程度」という業者が多く、もっと安い業者もあるので、よく探すようにしましょう。また、出張費用も「1,000~3,000円程度」ということが多くなっていて、交換修理をしても部品代や出張費などを合わせて「5,000円~」というのが相場。一部の部品が劣化している場合はほかの部品がすぐに故障しないように、ほかの部品も同時に交換するという業者もありますが、それでも「15,000~20,000円」を超えることはないと考えられます。
もちろん、ここで紹介しているのは交換修理費用の相場。そのため、メーカーの特別な部品が必要な場合や業者が遠くから来る場合などは費用が高い場合もあるので注意しておきましょう。また、交換修理を依頼する前にどういう不具合があるのかを伝えること、どのくらいの費用がかかるのかを確認することも忘れないでくださいね。
3 まとめ
トイレのレバーが故障したときの原因と応急処置などを解説しました。トイレのレバーは本体の故障以外は自分で修理しやすい故障が多いので、修理してみるほうが良いですよ。また、メーカーや業者にトイレのレバーの交換修理を依頼するときなどは、紹介した応急処置の方法でキレイな状態にして修理してもらいましょう。