ウォシュレットのメーカーごとの違いを比較【TOTO・パナソニック・リクシル】
2021年6月5日 更新ウォシュレットは海外からの観光客にも人気で、お土産にウォシュレットを購入して帰るという人もいます。しかし、ウォシュレットも複数のメーカーが販売していて、どれが良いのか、選びにくいですよね。そこで、ウォシュレットをメーカーごとに比較して、その違いや特長を紹介します。また、ウォシュレットを選ぶときのポイントなども紹介するので、ウォシュレットのメーカー選びに迷ったときは参考にしてみてください。
目次
1 ウォシュレットはどんなメーカーの製品がある?
ウォシュレットは複数のメーカーが販売しています。どのウォシュレットも良いのですが、主要なメーカーの製品を選ぶほうが、種類や色など、好みに合ったウォシュレットを見つけやすいと言えますよ。
1.1 ウォシュレットの基本情報
ウォシュレットはTOTOの登録商標で、一般的には「温水洗浄便座」というのが正しいのですが、すでにウォシュレットという呼び方のほうが分かりやすいですよね。そこで、ここでは「ウォシュレット」に統一しています。
さて、ウォシュレットの基本は「お尻を洗浄する機能」があることです。ウォシュレットと間違えやすいのが暖房便座です。機能的なウォシュレットと同じように便座を暖めてくれる暖房便座ですが、お尻を洗浄する機能はありません。
1.2 ウォシュレットの主なメーカー一覧
ウォシュレットを販売するメーカーは複数あります。まずは、ウォシュレットの主なメーカーを紹介します。
- TOTO
- LIXIL(リクシル)
- パナソニック
ウォシュレットの主要なメーカーはこの3社です。ほかにも、東芝やSANEI(サンエイ)などがウォシュレットを販売していますが、シェアは上記の3社が大半を占めています。そのため、店頭に3社以外のウォシュレットがないことも多く、各メーカーの製品が入手できないことも少なくないのです。
そこで、より多くの方が選びやすいように、ウォシュレットの主要なメーカーである3社に絞って比較していきます。
2 ウォシュレットの各メーカーの違いを比較
ここからは、ウォシュレットの主要なメーカーである「TOTO」「パナソニック」「リクシル」について、それぞれの製品の特長や違いを比較して紹介していきます。
2.1 TOTOの特長
TOTOのウォシュレットの特長は次のようになっています。
- きれい除菌水
- クリーン樹脂
- オート便器洗浄
- フチなしウォシュレット
- エコ機能
- ウォシュレット一体型便器 ネオレスト
TOTOはウォシュレットの名前を広めたこともあり、他社の一歩先を行くウォシュレットがあります。それがネオレスト。他社のウォシュレットが便器に取りつけるのに対して、ネオレストはウォシュレットが便器と一体型になったタイプがあるのです。つまり、ウォシュレットを取りつけるときに、古くなった便器ごと交換してウォシュレットにすることができます。
また、ウォシュレットでも「きれい除菌水」で、ニオイも便器もキレイにできます。しかも、クリーン樹脂が採用されているため、ウォシュレットが汚れを弾く力を持っているのです。そのため、より快適で清潔なウォシュレットと言えるでしょう。また、ウォシュレットが使用頻度やタイマー設定に合わせて、自動で電力をセーブするエコ機能もあります。自動的に節電してくれるため、ウォシュレットの光熱費が気になる場合でも安心して使える製品です。
2.1.1 TOTOのおすすめ商品
まずは、ネオレストNXについて紹介します。
品番 | CS900BR#NW1 |
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希望小売価格 | 604,000円(税込664,400円) |
主な機能 |
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便器標準洗浄水量 | 大3.8L、小3.3L、eco小3.0L |
給水方式 | 水道直結式/タンク貯水ポンプ加圧併用 |
サイズ | エロンゲート |
ネオレストNXの特徴は、まずデザインです。一見トイレとは思えない美しいフォルムが、インテリアの一部のように感じられる最新型のウォシュレットです。また、きれい除菌水で清潔さを保ち、フチなし形状で汚れを付きにくくしています。オート機能としては、自動で便座のふたが開閉する機能や、着座センサーにより自動洗浄ができる機能、停電時でも水が流せる機能もあります。総じてネオレストNXは全ての機能が付いた高規格ウォシュレットです。
次に、レストパルF/レストパルについての紹介です。
希望小売価格 |
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形状 | L型、I型 |
主な機能 |
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便器標準洗浄水量 | 大4.8L、小3.6L、eco小3.4L |
給水方式 | 水道直結式/タンク貯水ポンプ加圧併用 |
サイズ | エロンゲート |
レストパルF/レストパルは、お掃除お手入れがしやすいのが特徴です。凹凸の少ないスッキリとしたデザインと、フローティングデザインで床と便器の隙間のお掃除もラクラクです。また、キャビネット付きであるので収納力が抜群です。便座後ろの大便器キャビネットや手洗い器キャビネットなど、収納部分が多いのでトイレ内が広くスッキリします。さらに、入室すると自動でやわらかフロアライトが点灯し退室時は自動で消灯するので、夜中の暗いトイレ室内でも便器やリモコンの位置がわかります。
最後に、ウォシュレットS型について紹介します。S型はリモコンで操作するスタンダードモデルで2021年2月発売されました。
タイプ | タイプ詳細 | 品番 | 希望小売価格 |
---|---|---|---|
S2A | リモコン便器洗浄付きタイプ | TCF6553AK | 129,800円 |
S2 | レバー便器洗浄タイプ | TCF6553 | 114,000円 |
S1A | リモコン便器洗浄付きタイプ | TCF6543AK | 109,200円 |
S1 | レバー便器洗浄タイプ | TCF6543 | 93,400円 |
【共通機能】
清潔機能 |
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洗浄機能 |
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エコ機能 |
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快適機能 |
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ウォシュレットS型は、きれい除菌水で使うたびに除菌ができ、便器内に段差や隙間が少ないのでお掃除もラクラクです。また、使用前便器内にミストを噴射して汚れを付きにくくし、便座には撥水性のある樹脂と継ぎ目がないので、お掃除がしやすくなっています。他にも、おまかせ節電、本体ワンタッチ着脱、誤作動を防ぐ着座センサーといった機能があります。なお、便座の色は4色から選べるので、お好みの色でインテリアと合わせることもできます。
2.2 パナソニックの特長
パナソニックのウォシュレットの特長は次のようになっています。
- 泡コート
- スキマレス
- ワンタッチ着脱
- ナノイーX除菌・除菌効果
- ビデ洗浄
パナソニックのウォシュレットの大きな特長が泡コート。泡コートは、便器内に泡を噴出することで、様々な汚れが付着しにくい状態にしてくれます。汚れを落とすのではなく、最初から汚れが付着しにくいようにコーティングするという発想です。
また、スキマレスでウォシュレットのすき間をなくしているので、細かい場所が汚れません。しかも、ワンタッチ着脱でウォシュレットの蓋が取り外せます。さらに「ナノイーX」という除菌機能がついており、より安全でキレイに使えるウォシュレットになっています。
2.2.1 パナソニックのおすすめ商品
まずは、アラウーノL150シリーズを紹介します。
アラウーノL150シリーズ | |
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希望小売価格(税込) |
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品番 |
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排水タイプ | 床排水・標準タイプ |
便器標準洗浄水量 | 大4.8L、小3.6L |
洗浄方式 | ターントラップ式 |
便座サイズ | エロンゲート(大型) |
本体寸法 | 383×700×540(mm)、628×700×667(mm)(アームレスト取付時) |
主な機能 |
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アラウーノL150は、省エネ性、快適性、操作性に優れています。デザインやカラー、リモコンなどが選べ、組み合わせは多彩です。また、パナソニックの特徴であるナノイーXを便器本体から放出します。これにより、トイレ空間に付着したニオイや、汚れの原因にもなるカビ菌ウィルスを抑制し、いつでも清潔に使用できます。更に、トビハネヨゴレを押さえる新構造の汚れガードがあるほか、有機ガラス系のスゴピカ素材を採用することで水垢をはじき、汚れが入りやすい隙間をなくしています。アラウーノL150は、使いやすさと清潔感と省エネ性に拘った商品です。
次に、省エネと快適を追求したビューティ・トワレシリーズを紹介します。
W瞬間式 新Mシリーズ | |||
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タイプ | 品番 | 本体価格(税込) | 年間電気代 |
新M2 | CH832 | 130,000円 | 約1,570円 |
新M3 | CH833 | 110,000円 | |
新M4 | CH834 | 95,000円 |
共通機能 |
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W瞬間式 新Mシリーズのみの機能 |
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W瞬間式 新Mシリーズは、まず省エネ性に優れています。瞬間暖房便座はひとセンサーが感知したときのみ、約6秒で便座を温めます。また瞬間湯沸かしシャワーは、使うときだけ湯沸かしユニットで水を温めるので電気の無駄がありません。汚れがつきにくいAg+パワー抗菌便座や、ノズルの除菌クリーニングで清潔性を保ち、着脱できる便ふたで隅々まで掃除がしやすくなっています。
貯湯式 新Sシリーズ | |||
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タイプ | 品番 | 本体価格(税込) | 年間電気代 |
新S3 | CH823S | 85,000円 | 約4,210円 |
新S4 | CH824S | 75,000円 | |
新S5 | CH825S | 65,000円 |
貯湯式 新Sシリーズのみの機能 |
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貯湯式 新Sシリーズは、清潔性、快適性、洗浄性に優れています。便ふたの自動開閉や便座自体を丸みのある形状にし、座り心地を追求しています。また、ノズルの洗浄パターンは5種類あり、洗い心地が違ってきます。本体の継ぎ目・凹凸を少なくし、本体と便ふたの着脱機能があるので掃除もしやすくなっています。
2.3 リクシルの特長
リクシルのウォシュレットの特長は次のようになっています。
- プラズマクラスター除菌
- エアシールド脱臭
- アクアセラミック(ウォシュレット一体型)
- お掃除リフトアップ
- 泡クッション&レディスノズル
リクシルのウォシュレットの最大の特長は、プラズマクラスター除菌です。プラズマクラスターの効果で便器内部の除菌や消臭は言うまでもなく、ウォシュレットの概念を変えるようなトイレ全体のリフレッシュにも成功しているのです。
また、ウォシュレットが一体型になったトイレには、アクアセラミックという新しい素材が使用されており、汚れが残りにくくなっています。しかも、トイレの黒ずみの原因となりやすい水垢も予防できるため、トイレを交換してウォシュレットにするときには選びたい製品と言えますよ。
2.3.1 リクシルのおすすめ商品
まずは、New PASSOを紹介します。
グレード | タイプ | 品番 | 価格(税込) | グレード別機能 |
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EA24 | フルオートリモコン式 | CW-EA24QC | 178,000円 |
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EA23 | CW-EA23QC | 168,000円 |
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EA22 | CW-EA22QC | 143,000円 |
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EA21 | CW-EA21QC | 123,000円 |
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シャワートイレNew PASSOは、気流を発生させて鉢内を脱臭、除菌も出来るハイスペックモデルです。また、銀イオンパワーでノズル洗浄や除菌をし、菌の繁殖を防ぎます。更に、プラズマクラスターイオンが水のかからない便座裏などの隅々まで行き渡り、浮遊カビなども除菌します。最後に、スタイリッシュなフラットなデザインでお掃除がラクです。
次に、シャワートイレ Kシリーズエクストラです。
グレード | タイプ | 品番 | 価格(税込) | 機能 |
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K45K | フルオート・リモコン式 | CW-K45AQC | 129,000円 |
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シャワートイレ Kシリーズエクストラは、最高の洗い心地が体感できるパワフル洗浄モデルです。たっぷりのお湯が使えるKシリーズは、大容量の1.5L/分の吐水量で強力な洗浄力を実現しています。また、おしりマルチフィット洗浄で、通常の洗浄から広くやさしくする洗浄までバリエーションも多彩です。さらに、お掃除ラクラクで安心の清潔設計となっているほか、スーパー節電とワンタッチ節電の併用で電位代を大幅に節約できます。
3 ウォシュレットを選ぶときのポイント
ウォシュレットを選ぶときは、メーカーを比較しただけでは十分ではありません。なぜならば、ウォシュレットを取りつけられるかは、トイレのタイプで異なる場合があるからです。もちろん、ウォシュレット一体型のトイレに交換する場合は別です。
3.1 便器のタイプをチェック
ウォシュレットを選ぶ場合、まず自宅の便器のタイプをチェックします。便器のタイプによっては、ウォシュレット取付け不可の場合もあります。
トイレのタイプ | 設置可・不可 | 条件など |
---|---|---|
背面にタンクがある | ◯ | 問題なし |
タンクと便器が一体型 | ◯ | 問題なし |
三角タンク式 | △ | 給水管の長さなどによる |
ユニットバス | × | 専用のウォシュレットは可 |
大まかに分けると、ウォシュレットが設置できるのは背面にタンクがあるトイレと、タンクと便器が一体型になっているトイレです。この2つは自分で取りつけることもできますが、購入店でウォシュレットの取り付け工事を依頼するほうが失敗しないので安心です。
また、三角タンクがあるトイレは条件次第です。給水管の長さなどの条件があるため、ウォシュレットの設置業者などに確認してもらうと良いでしょう。ユニットバスの場合、電気を使うウォシュレットは要注意です。専用のウォシュレットなどもありますが、工事費用が大幅に膨らみます。
3.2 ウォシュレットのタイプを選択
ウォシュレットには2つのタイプがあります。
タイプ | サイズ | 電気代 | 加熱方式 | 本体価格 |
---|---|---|---|---|
瞬間式 | コンパクト | 安い | 瞬間的に加熱 | 高い |
貯湯式 | 貯湯タンクがある | 高い | 常時保温 | 安い |
瞬間式のウォシュレットは、本体価格は高めです。しかし、洗浄で温水を噴出するときに加熱するので、ウォシュレットの電気代は安くなる傾向にあります。
一方で、貯湯式のウォシュレットは、本体価格は安めになっています。ですが、ウォシュレットの本体に貯湯タンクがあるため、サイズは瞬間式のウォシュレットよりも大きめです。また、常に保温した状態になるので、ウォシュレットの電気代は高くなります。
3.3 電源をチェック
ウォシュレットは電気を使います。そのため、ウォシュレットに電気を供給するコンセントが必要。普通の家庭用電源のコンセントで良いのですが、トイレに電源がない場合には新たに設置しなければならない場合もあります。まずは、トイレにウォシュレット用のコンセントがあるかどうかを確認しておきましょう。
3.4 操作しやすいのは?
ウォシュレットの操作は、専用の操作パネルで行います。そのため、操作パネルがどこにあるのかもウォシュレットの使い勝手に大きく関わるのです。 基本的にウォシュレットの操作パネルは「便座一体型」か「壁掛け型」です。
また、ウォシュレットの操作パネルがどこにあるのが良いかは個人差もあるでしょう。しかし、壁に傷つけることを嫌う賃貸住宅に住む人は、便座一体型を選択する傾向が強いと言えます。反対に、壁に取りつけても気にならない人などは、壁掛け型を選ぶことが多いようです。特にウォシュレットの操作性のみであれば、壁掛け型・リモコンタイプが人気と言えますよ。
3.5 プラスアルファの機能で選択
ウォシュレットは基本的な機能以外にあるプラスアルファの機能で選ぶというのも良いでしょう。近年のウォシュレットには複数の優れた機能があり、特長の項目で紹介したような各メーカー独自の機能が気に入ってウォシュレットを選ぶ人も少なくありません。
機能 | 機能の説明 |
---|---|
強弱の洗浄機能 | 水流を強弱で調節できる機能。マッサージ効果などがある |
乾燥機能 | 温風で乾かしてくれる機能 |
オート開閉機能 | トイレに近づくと自動で蓋が開く。離れると閉じる |
複数ノズル | ビデ洗浄用ノズル。女性向け |
トイレ一体型 | ウォシュレットがトイレと一体型になった製品 |
目的の機能があるウォシュレットが良いという場合、種類やメーカーを選べないこともあります。それでも、自分の気に入った機能があるウォシュレットのほうが、使っていて気持ち良いことは間違いありませんよ。
4 ウォシュレットのおすすめメーカー
ウォシュレットは、基本的に「便器のメーカーと同じメーカーの製品」がベストです。ウォシュレットと便器の色味が合わないなどのトラブルもなく、安心してウォシュレットを取りつけられます。
しかし、便器のメーカーと違うメーカーのウォシュレットを選ぶ場合は、瞬間式のウォシュレットを導入するのが良いでしょう。初期費用は高くなる傾向がありますが、ウォシュレットを使い続けることで貯湯式よりもコストパフォーマンスが良くて得になりますよ。
このようなことを踏まえて、ウォシュレットだけを取りつけるのであれば「パナソニック」がおすすめ。ナノイーX除菌や泡コートなど、よりキレイなウォシュレットを体験できるはずです。ランニングコストも安くて省エネ性能が高い製品が揃っているため、選びやすいウォシュレットが多いというのもパナソニックの特長と言えます。
また、古いトイレを交換してウォシュレットにしたいのであれば、リクシルかTOTOです。TOTOはエコ機能が前面に押し出されたウォシュレットで、リクシルはレディスノズルや泡クッションなどの男女ともに心地良く使える点がピックアップされています。トイレ一体型のウォシュレットは、この点をポイントにしてメーカーを選ぶと良いですよ。
5 まとめ
ウォシュレットのメーカーごとの違いについて、比較しながら特長を紹介してきました。各メーカーとも特長のあるウォシュレットが揃っていて、選びにくいのは確かです。それでも、それぞれのウォシュレットメーカー独自の機能などもあるので、自分が気に入った機能のあるウォシュレットを選ぶと良いでしょう。