IHでガスコンロのように美味しい料理を作るコツは?
2020年5月27日 更新IHクッキングヒーターは、ガスコンロよりも料理がしにくいと言われることが多いですよね。しかも、IHは火加減が難しく、美味しい料理ができないという人までいます。
実は、IHクッキングヒーターでも使い方のコツを覚えると、ガスコンロにも負けないくらいに美味しい料理が作れることをご存知ですか?ちょっとしたコツを覚えるだけなので、ガスコンロで料理ができるのであれば、きっとIHでも美味しい料理を作れるようになりますよ。ここでは、IHクッキングヒーターで美味しい料理を作るコツを解説しています。
目次
1 IHで美味しい料理を作るコツ
IHクッキングヒーターを使うときのコツは3つ。ガスコンロで料理をするときにも美味しく作るコツがあるように、IHにはIHにしかない料理を作るコツがあります。簡単なことなので、IHの使い方のコツを覚えて美味しい料理を作ってみましょう。
1.1 まずはIHの使い方に慣れよう
IHクッキングヒーターの使い方のコツの一つ目は、IHに慣れること。例えば、IHはガスコンロのように炎が見える訳ではないため、火加減が分かりにくいと言えます。また、ガスコンロは食材をガスの熱で加熱していきますが、IHは磁力で発生させた電流と鍋の底の抵抗によって生まれる熱を使って加熱しているのです。つまり、IHとガスコンロでは使い方や加熱する仕組みが違うため、IH自体に慣れなければ、上手に料理ができません。
IHクッキングヒーターで料理が美味しく作れないという人の多くが、実はガスコンロとIHの仕組みの違いを考えていないのです。それはスマートフォンとパソコンでも同様。どちらも同じようにインターネットをしたり、アプリを使ったりすることはできます。しかし、それぞれの使い方は少し違いますよね。スマホは直接指で操作しやすいような設計になっていますが、パソコンはマウスを使うほうが操作は楽です。それと同じで、IHクッキングヒーターでガスコンロのように美味しい料理を作るには、IHを上手に使いこなすために慣れる必要があるのです。
1.2 IH対応の鍋やフライパンは慎重に選ぼう
IHクッキングヒーターで料理をする場合、使えるのはIH対応の鍋やフライパン。ガスコンロと違って、IHではどんな調理器具を使っても良いという訳ではありません。しかも、IHクッキングヒーターの場合は、IHの磁力を使った電流と調理器具の抵抗によって発生する「熱」を活用しています。そのため、調理器具の性能が大きく影響しているのです。
要するに、IHクッキングヒーターで使う鍋やフライパンの性能が悪かったり、粗悪だったりすると、どうしても調理器具がムラのある温まり方をしてしまいます。すると、IHの性能とは無関係に食材の加熱にもムラができてしまうのです。その結果、食材への火の通り方が異なってしまい、でき上がった料理の味にもムラがあるということになってしまいます。
IHクッキングヒーターはガスコンロよりも調理器具の性能が重要。このことを理解していないと、安いIH対応の調理器具を使ってしまって料理が美味しくないということになるのです。IH対応の調理器具は価格だけではなく、性能や品質にこだわって選ぶことが大切になりますよ。
もしもIH対応の調理器具を選ぶとき、適当に選んでいたのであれば、まずは調理器具を性能や品質の良い製品に交換してみましょう。IHクッキングヒーターで作った料理が美味しくない原因が調理器具ということも少なくないですよ。
1.3 IHが得意な調理法を試そう
IHクッキングヒーターは火を使わないため、すべての調理方法が上手にこなせるとは言えません。例えば、ガスコンロでは当たり前のようにできる「炙る」という調理方法もIHは不得意。
もちろん、頻繁に使う調理方法ではありませんが、海苔などを炙るときはガスコンロのほうが便利なのは言うまでもないでしょう。ただし、IHクッキングヒーターでも「ラジエントヒーター」があれば、海苔を炙るくらいは可能。それでも、ガスコンロのように得意という訳ではありません。
このように、IHクッキングヒーターにはIHが得意な調理法があり、ガスコンロにはガスコンロが得意な調理法があるのです。つまり、IHが得意ではない調理法ばかりで料理をすると、どうしてもあまり美味しくない料理ができてしまいます。
そこで、IHで美味しい料理を作りたいのであれば、できるだけIHが得意な調理法を活用。これを心がけてみましょう。
IHクッキングヒーターが得意な調理法には「煮込み」「揚げる」「茹でる」「炒める」があります。例えば、IHでは「煮る」のではなく、時間をかける「煮込み」が得意な調理法。ガスコンロで煮込み料理を作ると、どうしても立ち消えなどの心配があるため、放置するということは難しくなります。しかし、IHの場合はタイマー機能もありますし、火力を小さくしても安定させることができるのです。ただし、焦げつきに注意が必要な点はガスコンロと同じ。それ以外の面では、圧倒的にガスコンロよりもIHのほうが煮込みは得意なのです。
ほかにも、揚げる場合もIHクッキングヒーターであれば、ガスコンロのように温度の低下などに気をつける必要がありません。茹でるためのお湯を沸かすスピードもIHは速くて良いとされているのです。
また、炒めるという調理法もIHは得意。火力を強くして、一気に炒めることができるのもIHクッキングヒーターの大きなメリットです。しかし、IHクッキングヒーターを使うと、鍋の底から熱は伝わりますが、鍋の側面などは加熱されません。そのため、普通の中華鍋が使えないというデメリットはあります。
もしもIH対応の調理器具を選ぶとき、適当に選んでいたのであれば、まずは調理器具を性能や品質の良い製品に交換してみましょう。IHクッキングヒーターで作った料理が美味しくない原因が調理器具ということも少なくないですよ。
このように、IHクッキングヒーターの長所を生かした調理法を使う料理から始めると、IHの使い方も理解できて美味しい料理を作るコツを身につけやすくなります。IHで美味しい料理ができないと感じている場合には、まずはIHの得意な調理法を試すことがポイント。ここから始めてみましょう。
2 IHクッキングヒーターで調理するときのコツ
ここからは、IHクッキングヒーターで調理するときのコツを紹介。美味しい料理を作るためのコツと調理をするときのコツを覚えて、美味しい料理を作ってくださいね。
2.1 IHで煮るときのコツ
IHクッキングヒーターで煮るときのコツは、火力の使い分け。必要以上に火力を強くしてしまうと、IHの場合は焦げついてしまいます。もちろん、ガスコンロでも同じですが、IHの場合は火力が見えないため、より慎重に火力を調節しましょう。
特に注意しておきたいのが、煮込みのときの火力。IHクッキングヒーターは煮込みが得意ですが、上手に火力を調節する必要があります。例えば、ポトフやおでんのようにとろみの少ない煮込み料理を作る場合は、シチューのようにとろみがある煮込み料理を作るときよりも、少しだけ火力を強くします。使っているIHの煮込みに使う火力の範囲を考慮して、煮込むときの火力を変えるようにしてみると良いですよ。
また、煮込み料理をIHクッキングヒーターで作る場合、とろみがあればあるほど、鍋の底が焦げつきやすくなります。ガスコンロでも同様ですが、たまに混ぜることも忘れないようにしましょう。
2.2 IHで茹でるときのコツ
IHクッキングヒーターで茹でるときも、煮込みと同じで火力の調節に要注意。例えば、ほうれん草などの葉菜類を茹でるときは、お湯が沸騰したあとも火力を小さくしないことが重要になります。なぜならば、葉菜類は塩を入れて手早く茹でると、葉菜類の変色を防いで美味しく茹でることができるからです。そのためには、火力は強いままのほうが効果的と言えますよ。IHはガスコンロよりも火力を調節しやすいので、試してみましょう。
一方で、じっくりと火を通したほうが良い根菜類は、水から茹で始めてお湯が沸騰したところで火力を弱めます。根菜類は葉菜類よりも火の通りが悪いため、しっかりと火を通していく必要があるのです。ただし、沸騰してしまうと、煮崩れの原因になることがあります。
根菜類をしっかりと加熱して煮崩れさせないためには、沸騰後に火力を弱めることが重要なポイント。パスタを茹でるときも沸騰させないほうが良いので、根菜類と同じ要領で茹でるようにしましょう。
2.3 IHで揚げるときのコツ
IHクッキングヒーターで揚げるときは、油の量に注意。ガスコンロの場合は食材を油に入れると、少し温度が下がります。しかし、IHクッキングヒーターは温度調節が簡単にできるため、油の温度が下がりにくいのです。
揚げ物を作るときには、油の温度を一定に保てるのは大きなメリット。しかし、油の量によっては「発火しやすくなる」というデメリットも考えられます。要するに、IHクッキングヒーターのほうがガスコンロよりも発火する確率が高いということを忘れないようにしてください。油の発火を防ぐには必要な分量を必ず使うようにして、予熱を始めたら油を継ぎ足さないことを心がけておきましょう。
また、ガスコンロで揚げ物を作るときと同様に、多めの水分などを含んでいる食材を揚げるときは下ごしらえを忘れないこと。エビやキノコ類、魚介類など、油が飛びやすいので注意しておきましょう。
2.4 IHで炒める、焼くときのコツ
IHクッキングヒーターで炒めたり焼いたりするときは、予熱の時間に要注意。ガスコンロでフライパンなどを温めてから調理する感覚で予熱をしてしまうと、IHの場合は加熱しすぎてしまうことになります。IHはガスコンロよりも温度が早く上がるということを忘れないようにしましょう。
また、IHクッキングヒーターは鍋底が最も焦げつきやすいと言えます。そのため、ガスコンロと同じ感覚で食材を入れて炒めようとすると、焦げつきの原因となりやすいのです。そのため、IHで炒めるときには食材は少なめ。これが重要なポイントです。
IHクッキングヒーターで焼く場合は、火力を小さめにするというのが大きなポイント。例えば、卵焼きなどを作る場合、ガスコンロでは上手にできる人でもIHクッキングヒーターを使うと焦がしてしまうということがよくあります。これはIHのほうが、火力が強くなりやすいということを忘れているからです。つまり、IHで焼く場合には、火力はガスコンロのときよりも弱くすることを心がけましょう。
3 まとめ
IHクッキングヒーターで料理を美味しく作るコツを解説してきました。IHで調理するときのコツも一緒に解説したので、IHで上手に料理が作れないという人は参考にしてみてくださいね。