整水器と浄水器の違いを比較!寿命(耐用年数)や取り付け費用は?
2019年5月31日 更新整水器と浄水器は名前が似ていますし、効果や用途の違いなどが分かりにくいですよね。そのため、整水器と浄水器のどちらを選べば良いのか、迷っている人も多いのではないでしょうか?
そこで、整水器と浄水器の違いを比較しながら解説していきます。整水器と浄水器の寿命や取り付けに必要な費用など、それぞれの違いが分かるように比較していきます。整水器と浄水器で迷ったときには参考にしてください。
目次
1 整水器と浄水器の違いとは?
整水器と浄水器には明確な違いがあります。そのため、整水器と浄水器について、それぞれの効果やメリットをしっかりと理解してから選ぶ必要があるのです。
1.1 浄水器とは?
浄水器とは水道水などに含まれる不純物を取り除いて、より美味しい飲用水にするための装置のことです。不純物を取り除くためには、複数の活性炭や繊維などを組み合わせたフィルターを使用。そのフィルターに水道水などを通すことで、不純物が取り除かれた水道水などを得ることができます。これは「ろ過の原理」を活用しているのです。
また、浄水器のフィルターは消耗品ですが、簡単に交換可能。交換しやすいようにカートリッジになっている物が一般的で、浄水器によってカートリッジの寿命は異なります。
そして、浄水器の性能はフィルターの性能や材質によります。性能が良いフィルターを使っている浄水器は、それだけ取り除ける不純物も多くなるのです。ただし、高性能のフィルターを使用した浄水器は高額となるため、浄水器を選ぶときには価格と除去できる物質のバランスが重要となります。
1.2 整水器とは?
整水器とは水道水などを電気分解することで、アルカリイオン水と酸性水に分けることができる装置。多くの整水器は浄水器と同じように水道水の中にある不純物を取り除くことができる一方で、主な目的は「アルカリイオン水の生成」です。そのため、アルカリイオン水を飲用したい人が整水器を使います。
また、アルカリイオン水とはアルカリ性電解水を指していて、一般的には「機能水」という名称があります。さらにアルカリイオン水には胃腸の機能を改善する効果が認められていて、厚生労働省などでは「飲用アルカリ性電解水」と呼ばれることもあるのです。
アルカリイオン水の効果が認められていることから、整水器は家庭用電解水生成器として医療機器に分類。そのため、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(いわゆる「薬機法」)で承認または認証されている必要があります。この点が浄水器と整水器の大きな違いです。
1.3 整水器と浄水器の違いと効果
整水器と浄水器の大きな違いは、医療機器という位置づけになっているかどうかです。また、整水器の多くは浄水器の効果も兼ね備えています。そのため、どこまでの効果を求めるのかが、整水器と浄水器を選ぶときの最大のポイント。
要するに、不純物がない安全な水を飲みたいだけであれば、浄水器で十分です。しかし、胃腸の機能を改善する効果も期待するのであれば、整水器を選ぶほうが良いと言えますよ。
もちろん、水道水はそのまま飲んでも健康を害する訳ではありません。ですが、殺菌するために使用する塩素が残っている水道水はカルキ臭があり、本来の水の美味しさを損なっていると言えるのです。そのカルキ臭などを取り除いて、美味しい水を飲むには浄水器の設置が最適。安全性の向上と美味しさを両立するための手段となるのが、浄水器の設置なのです。
また、安全性の向上と美味しさに加えて、より健康に配慮したい場合には整水器がおすすめ。整水器で生成できるアルカリイオン水は機能水で、胃腸の機能が改善されることは公的に認められているのです。例えば、胃腸の不快感や胃もたれなど、胃腸に違和感がある場合には、整水器を選ぶほうが良いと言えますよ。
2 整水器と浄水器の寿命や耐用年数を比較!
整水器や浄水器の寿命や耐用年数は「カートリッジの寿命」と考えるのが一般的。整水器や浄水器には不純物を取り除くための「フィルターカートリッジ」がセットされています。このカートリッジには不純物が徐々に溜まっていき、やがて不純物でいっぱいになってしまうのです。
このカートリッジを交換しないまま整水器や浄水器を使い続けてしまうと、カートリッジに溜まっていた不純物などが整水器や浄水器を通した水の中に流れ出てしまうことになるのです。これでは整水器や浄水器が無意味。整水器や浄水器を設置していない場合と同じになります。
そこでポイントになるのが、カートリッジの定期的な交換。しかも、整水器や浄水器のカートリッジにはそれぞれの製品ごとに使用できる期間が決められています。また、整水器や浄水器に通した水量(通水量)によっても交換の目安などがあるのです。
カートリッジの交換目安は製品ごとに異なります。そのため、まずは整水器や浄水器の取扱説明書を確認!そこにカートリッジの交換目安が記されていますので、その期間が整水器や浄水器の寿命の一つと考えておくと良いでしょう。
また、蛇口に取り付ける浄水器などは、カートリッジの交換をせずに本体を交換します。このようなことから、浄水器の寿命ではカートリッジの交換目安が基本的な寿命とされるのです。しかし、整水器は少し違います。整水器は電解槽などに寿命が存在。カートリッジの交換目安も一つの寿命と言えますが、こちらにも注意が必要となります。
整水器の電解槽などの寿命はメーカーごとに設定が異なります。例えば、内部に蓄積したカルシウム分などを洗浄するというメンテナンスを繰り返すことで、ある程度は寿命を延ばすことが可能。しかし、これにも限界があるため、やはり整水器には寿命があると考えておくべきです。
整水器の寿命(耐用年数)はメーカーにより異なりますが、およそ「7~10年」というのがほとんど。もちろん、整水器の使用頻度などによっても異なるため、一概に断定はできません。ですが、このくらいの期間で電解槽などの寿命が訪れるというのが、それぞれのメーカーの見解です。
3 整水器と浄水器の取り付け費用を比較すると?
浄水器は蛇口に直接取り付けるタイプやポットタイプなどもあります。このような浄水器は取り付け工事などが不要。蛇口に直接取り付ける浄水器でも、本体を購入したら取扱説明書の通りに自分で取り付けることができます。取り付け方も簡単で、ほとんどは蛇口にはめてナットを締めるだけなのです。
また、ポットタイプの浄水器などはもっと簡単。保存には向いていないものの、水道水を注ぐだけという手軽さです。こちらのタイプの浄水器も本体価格のみと考えて良いと言えますよ。
一方で、工事が必要な浄水器もあります。例えば、蛇口一体型の浄水器などは取り付け工事が必要。もちろん、自分で取り付けても良いですが、最初に蛇口を取り付ける工事は依頼するほうが安心ですよね。ただし、蛇口の内部にあるカートリッジの交換は手軽にできるため、いつも工事が必要な訳ではありませんよ。
具体的には、TOTO「TKGG37E」などが蛇口一体型の浄水器。浄水能力も高く、カートリッジの交換もヘッドを外してカートリッジを入れ替えるだけ。こちらの工事費用は「約35,000円」からです。
また、整水器もポット・ピッチャータイプから据え置きタイプまで、様々な種類があります。ポット・ピッチャータイプの整水器であれば、工事は不要。本体を購入したら、すぐに利用することができるのです。
取り付け工事費込みの整水器としては、TOTO「TEK532-2」などがあります。自分で取り付けることができなくもないですが、整水器などは自分で取り付けを行って失敗すると水漏れなどを起こすことがあるのです要注意。不安な場合は取り付け工事を依頼するほうが安全ですよ。また、取り付けが十分でなかったために、整水器の本体が倒れたり壁から外れて落ちたりするというケースもあるので注意しておきましょう。
ちなみにTOTO「TEK532-2」の工事費込みの価格は「約109,000円」からです。一般的に整水器のほうが価格は高くなるので、これは仕方がないのかも知れません。
次いで、本体価格で浄水器と整水器を比較してみましょう。浄水器は「1,000円程度」から販売されています。しかし、安い浄水器はカートリッジの寿命が短かったり、除去できる不純物が少なかったりする製品が多く、価格だけで比較しないようにすることも重要。必ず価格とフィルターの寿命、除去できる不純物などをチェックしてから購入を決めてください。
また、整水器は「5,000円程度」から販売。こちらはポット・ピッチャータイプなどで、据え置きタイプの整水器になると、20,000円程度からが相場です。有名メーカーの高性能な整水器の中には本体の価格が10万円を超える製品もあるため、こちらもカートリッジの寿命などを比較しながら製品を選ぶことが重要になりますよ。
4 まとめ
整水器と浄水器の違いを比較しながら解説してきました。整水器は浄水器の機能に加えて、アルカリイオン水(機能水)を生成できるというメリットがあるのです。ですから、安全性の向上と美味しさを追求するだけか、胃腸の機能を改善させる効果も期待するのかで、整水器と浄水器のどちらを選ぶか、決めるようにしてくださいね。