湯沸かし器の取り付け、取り外しや交換費用の相場は?自分でもできる?
2019年5月31日 更新湯沸かし器はお湯切れの心配をしなくて良いため、キッチンに取り付けている人も多くいます。また、給湯器よりも小さい湯沸かし器は省スペースでも取り付けられて便利です。
そこで、便利に活用できる湯沸かし器の工事費用の相場について解説します。取り付けや取り外しの費用は言うまでもなく、湯沸かし器は自分で取り付けられるのかという疑問にもお答えしていきますよ。
目次
1 湯沸かし器は自分で取り付けや取り外しができる?
湯沸かし器は小さいため、比較的安く取り付けられます。そのため、給湯器のサイズを大きくするよりも、キッチンに小型の湯沸かし器を取り付けるほうが経済的になる場合も少なくないのです。
1.1 湯沸かし器は自分で取り付けても良い?
湯沸かし器の取り付けはとても簡単。湯沸かし器の基本的な取り付け手順は、次の通りです。
- 取り付け用のプレートに湯沸かし器を引っかけるようにして取り付ける。
- ガス管と給水管を接続する
- ガスを開栓して試運転を行う
簡単に説明すると、このような手順で湯沸かし器を取り付けることができます。ガス機器の工事業者などが湯沸かし器を取り付けている様子を見たことがある人は、自分でもできそうと思いますよね。しかし、簡単に見えることが、実は大きな落とし穴。
湯沸かし器の分類は特定ガス消費機器。これはガスに関する資格(ガス可とう管接続工事監督者など)がないと、取り付け工事が行えません。つまり、自分でもできそうと思って湯沸かし器を取り付けるのは「法令違反」ということになるのです。
湯沸かし器の取り付け自体は、とても簡単な作業です。しかし、資格がない場合にはどんなに簡単な作業でもしてはいけないというのは常識で分かりますよね。
1.2 湯沸かし器の取り外しもDIYは危険!
湯沸かし器の取り付けには資格が必要なことは解説しました。もちろん、安全に使うためには資格のある人が、キチンと湯沸かし器を取り付けなければならないからです。では、もう使わない湯沸かし器を処分するために取り外すのであれば、問題ないのでしょうか?
確かに湯沸かし器を取り外して処分する場合は、ガスを止めた状態で作業すれば問題ないように感じますよね。実はそんなことはありません。湯沸かし器の取り外しにも資格が必要。取り付け工事と同じように資格がない人が取り外しを行うことも法律で禁止されています。
つまり、湯沸かし器の取り付けや取り外しには資格が必要。一般の人が、湯沸かし器の取り付けや取り外しくらいは簡単そうに見えるから自分でするという訳にはいかないのです。
湯沸かし器は給湯器よりも小さくて、取り付けや取り外し費用も安価です。ほんの少しの費用で済むので、周りの人に迷惑をかけないためにもキチンとした業者に依頼するようにしてください。
2 湯沸かし器の取り付けや取り外しの費用の相場
湯沸かし器の取り付けや取り外しには資格が必要ですから、多くの人が業者に依頼することになりますよね。そこで気になるのが、湯沸かし器の取り付けや取り外しの費用。ここからは、湯沸かし器の取り付けや取り外しを依頼したときの費用の相場などを解説していきます
2.1 湯沸かし器の取り付けや交換費用の相場
湯沸かし器を新しく取り付ける場合、湯沸かし器を取り付けるためのプレートなど、いくつかの器具が必要。そのため、湯沸かし器の交換よりも新規の取り付けのほうが、少し費用が割高になるということを覚えておきましょう。
湯沸かし器を交換する工事の費用は「約10,000円」が相場。ただし、取り外した古い湯沸かし器の処分費用がかかる場合などがあります。交換の工事費用に含まれることもありますが、確認する必要があるでしょう。そうなれば、もう少し費用がかかることも珍しくありません。
また、湯沸かし器の取り付けを行う施工業者によっても工事費用は異なります。例えば、その業者が推奨するブランドの湯沸かし器を取り付ける場合は、工事費が格安になる業者なども存在。工事費用が数千円になることもあるのです。
一方で、新規に湯沸かし器を取り付ける場合は、交換する場合よりも高くて「約10,000円~」というのが相場。湯沸かし器の取り付けに必要な器具の代金が加算されるだけですので、数倍になるということはないでしょう。
また、新品の5号の湯沸かし器は、ネット上で「約18,000~25,000円」くらいで販売。型落ちした湯沸かし器などはもう少し安くなりますが、一般的にはこのくらいの価格です。一方で、同じ5号の湯沸かし器の取り付け工事費込みの価格は「約32,000円~」ですので、湯沸かし器の取り付け工事費は実際に1万円くらいになりますよね。
ただし、湯沸かし器の取り付け工事費用は業者ごとに異なります。さらには湯沸かし器を取り付ける場所や室内の状況によっても工事費用は異なるので、見積もりを取ることが重要なポイント。工事費用が相場と比較して高すぎると思ったときには、業者に工事の内容を確認することなども大切ですよ。
2.2 湯沸かし器の取り外し費用の相場
湯沸かし器の交換を行わずに、古くなった湯沸かし器を取り外すだけという場合もあるでしょう。その場合の工事費は、湯沸かし器の取り付けや交換の場合よりも安くなるのが一般的。相場は「5,000円以下」と思っておくと良いでしょう。
例えば、LPガス(プロパンガス)を利用している場合、引っ越しなどに際してはガスの閉栓手続きが必要。ここで湯沸かし器の取り外しを依頼すると、費用がかからないケースもあります。そのほか、湯沸かし器を取り外して、新しい給湯器でキッチンのお湯も賄う場合なども、給湯器の設置費用だけで良いというケースもあるのです。いずれにしても、取り外しだけであれば、費用がかからないことがあるというのも覚えておきましょう。
都市ガスの場合などは、ガス会社に器具の取り外しを依頼すると、設置状況を確認してから工事費の見積もりを出してもらえます。この場合でも数千円で済むことが多く、5千円を超えることはほぼありません。一般的には「2,000円前後」ということが多いようです。
2.3 湯沸かし器の取り付け工事だけを業者に頼める?
湯沸かし器は、ネット販売やホームセンターなどでも安売りをしていることがありますよね。しかし、湯沸かし器の取り付け工事には資格が必要ですから、自分で取り付けることはできません。そういうときは、どうすれば良いのでしょうか?
湯沸かし器の本体は別に購入して取り付け工事だけを依頼したい場合、ガス会社などに連絡すると取り付けてくれることがあります。しかし、この場合の取り付け工事の費用は割高になることもあるので注意が必要。ネット上の口コミなどでは、取り付け費用だけで数万円がかかったというものもあるのです。
もちろん、知り合いの業者などに依頼できれば、取り付け工事費用は安く抑えることも可能でしょう。しかし、そうでなければ、ほとんどは割高になってしまいます。すると、初めから工事費込みで業者を探したほうが安くて済むということになるのです。
また、取り付け工事だけを依頼した場合、アフターサービスがないということもよくあります。もしも湯沸かし器の調子が悪くなった場合、アフターサービスがないとメーカーに点検や修理を依頼しなければならなくなりますよね。修理が必要な場合はメーカーに依頼するほうが早くて良いですが、点検や確認するだけで済む場合などはアフターサービスがあるほうが便利なのは言うまでもないでしょう。
このようなことを総合的に考えると、安い湯沸かし器を別に買うのが必ずしも良いとは限らないのです。ですから、湯沸かし器の取り付けや交換は、取り付けや交換の工事費込みの業者を探すのが一番。特にアフターサービスなどが充実している業者を選ぶようにするのが、様々な面で得になって良いですよ。
3 湯沸かし器と給湯器はどちらが良い?
近年はキッチンのお湯も給湯器で賄うことができます。すると、湯沸かし器は不要と考える人がいても不思議ではないですよね。しかし、そうとは限りませんよ。
例えば、給湯器が設置されるのは浴室の近くというのが一般的。一方で、戸建て住宅の場合は浴室から離れた場所にキッチンがあることも珍しくありません。すると、給湯器からキッチンまでの配管は長くなり、お湯が出るまでに時間がかかってしまいます。お湯が出るまでの水は捨てることになるため、水道代が節約できないと感じる人が少なくないのです。
また、配管が長い場合、そこに溜まっている水には雑菌が繁殖する場合などがあり、そのまま使うのは衛生的ではありません。やはり流してしまうほうが安心ということになるのです。
要するに給湯器とキッチンの配置を考えると、比較的工事費用が安い湯沸かし器を取り付けたほうが、水道光熱費が節約できる場合があるのです。ですから、給湯器の設置場所とキッチンの位置も頭に入れて、給湯器だけを使うか、湯沸かし器も取り付けるのかを考えましょう。
さらに、湯沸かし器があれば、エコキュートなどのお湯切れの心配が不要。お風呂でお湯を多く使いたい人などは、キッチンのお湯は湯沸かし器で賄いたいという人も少なくありません。電気温水器やエコキュートなどのお湯切れの心配をしなければならない給湯器を使っている場合は、キッチンに湯沸かし器を取り付けてみるのも良いですよ。
4 まとめ
湯沸かし器の取り付けや取り外し、交換費用の相場について解説しました。湯沸かし器は自分で取り付けることができないので、必ず業者に依頼することを忘れないようにしましょう。また、工事費込みの価格で湯沸かし器を取り付けてくれる業者を探すほうが、アフターサービスなどの面で有利ということも覚えておくと良いですよ。