お風呂場、キッチンの換気扇の音がうるさい!原因と騒音対策とは
2019年4月17日 更新お風呂場やキッチンなどは長く換気扇を使うので、換気扇の音がうるさいと感じることもあると思います。しかも、その換気扇の音は自分だけではなく、隣の人の騒音になっているかも知れませんよね。
そこで、換気扇の音がうるさいときの原因と対策を解説します。換気扇の音が原因で近隣との騒音トラブルになる前に、換気扇の騒音対策をしておくのが良いですよ。
目次
1 換気扇の騒音や異音の原因とは?
換気扇の音を騒音と感じる場合は何らかの原因があります。まずは換気扇の音がうるさい原因を突き止めて、正しい換気扇の騒音対策をしてください。
1.1 換気扇の騒音の原因は汚れや劣化
換気扇の大きな音や騒音の原因は様々です。しかし、その原因の中で、最も多いのが換気扇の汚れや劣化。特に換気扇の汚れは部品に大きな負担となる「回転バランスのずれ」を生じさせてしまい、換気扇の劣化を早めることにもなるのです。
また、換気扇のプロペラなどに汚れやホコリが付着していると、換気扇は正常に回転しなくなります。部品の不要な接触が増えたり、モーターに負担をかけたりすることになり、それが換気扇の騒音を招く大きな原因となるのです。そのため、換気扇の汚れを掃除することは、最も基本的な換気扇の騒音対策。このように考えて、換気扇の掃除を怠らないことが騒音を防ぐ重要なポイントになりますよ。
さらに、換気扇が経年劣化すると、換気扇が汚れているときと同じように正常な回転が失われます。すると、換気扇は今までにない音を出すようになるのです。この音が次第に大きくなって騒音に変化。つまり、換気扇の劣化も騒音への第一歩となるのです。
原因 | 騒音の例 |
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換気扇が汚れている |
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換気扇が劣化している |
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騒音はあくまで一例です。このような音がする換気扇は、汚れていたり部品に劣化が現れていたりするので、十分に注意しておきましょう。
1.2 換気扇の故障が原因の騒音もある
換気扇の劣化と同様で、換気扇のどこかが故障してしまうと、換気扇から騒音がするようになります。初めは小さな異音でもやがて大きな騒音となるため、早めに換気扇を修理・点検しておきましょう。
換気扇の故障の原因となりやすいのが汚れの蓄積。キッチンの換気扇やレンジフードに多い油汚れは、プロペラの正常な回転を妨げることがあります。また、ベタベタとした油汚れでモーターに大きな負担がかかり、モーター部品が損傷しやすくなることもあるのです。プロペラのバランスを崩して、換気扇の回転軸が故障するというケースも多くあると言えます。いずれにしても、汚れの蓄積は換気扇の故障につながりやすいと考えておきましょう。
そして、換気扇の部分的な損傷も騒音を出す原因となるのです。例えば、換気扇の回転軸には「潤滑油」が塗られています。潤滑油は換気扇が回転する中で少しずつ減っていきますが、潤滑油が不足すると、回転軸の部品同士が必要以上に接触するようになるのです。本来よりも接触面が増えることで、換気扇が音を出しやすくなって騒音を出すようになっていきます。
換気扇に限らず、潤滑油には部品のサビを予防したり、部品の損傷を防いだりする効果があります。換気扇の部品が錆びると表面がザラザラになるため、騒音が出やすくなるのです。部品も損傷しやすくなるため、換気扇の潤滑油の消耗にも注意が必要。潤滑油が消耗した時点で気づけば、換気扇の故障を防ぐこともできますし、騒音を防ぐこともできますよ。
原因 | 騒音の例 |
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換気扇の故障 |
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換気扇の部品の破損 |
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潤滑油の不足 |
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サビや部品の接触 |
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1.3 劣化や故障がない換気扇でもうるさい?
実は、新しくて故障していない換気扇でもうるさいことがあります。例えば、強風が吹くと、換気扇の空気の流れが阻害されて騒音が出ることがあるのです。また、台風などでも同様。そのほか、荒天のときは換気扇の音が増幅されたり、プロペラの振動などで換気扇がいつもとは違う音を出したりすることがあります。ずっと換気扇の騒音がある場合とは異なるので、注意しておきましょう。
さらに、換気扇の中には元々音が大きい換気扇が存在。換気扇の音はメーカーごとに大きさが異なりますし、換気扇の能力によっても騒音は違ってくるのです。家の換気を良くするために少し能力の高い換気扇を設置していれば、同じ広さの部屋に設置する換気扇よりも騒音がひどいということもあります。そのため、換気扇の騒音は必ずしも部品の劣化や故障、汚れが原因ではないということも頭に入れておきましょう。
2 換気扇の騒音対策や防音対策
換気扇の騒音対策や防音対策は、原因に沿った対策をすることが重要。換気扇の状態を見極めて、自宅の換気扇に合う騒音対策を試してくださいね。
2.1 まずは換気扇を掃除しよう
換気扇から騒音がする場合、故障や部品の劣化ということもありますが、多くは換気扇の汚れが原因。古くなった換気扇でも掃除をすることで、多少は騒音を抑えることができます。そのため、古い換気扇を交換する場合でも換気扇の掃除をしておくことで、一時的に換気扇の騒音対策ができるのです。
キッチンのレンジフードは油汚れで掃除が面倒ですが、それ以外の換気扇はゴミやホコリが主な汚れ。掃除機や軽い水洗いなどで、ほとんどの汚れをキレイにすることができますよ。
手順 | 内容・注意点 |
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1. ブレーカーを落とす |
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2. 部品を外す |
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3. 部品をキレイにする |
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4. 換気扇の中を掃除する |
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5. 部品を戻す |
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6. ブレーカーを戻す |
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お風呂場の換気扇を掃除するときは湿度に注意。湿気でゴミなどが換気扇の部品にくっついてしまうおそれがあります。また、感電するおそれもあるため、必ずブレーカーを落として掃除をしましょう。
キッチンの換気扇やレンジフードの主な汚れは油汚れ。ベタベタしていることが多いため、掃除機で手軽に掃除という訳にはいきません。
手順 | 内容・注意点 |
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1. ブレーカーを落とす |
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2. 部品を外す |
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3. つけ置き洗い |
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4. 換気扇の中の掃除 |
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5. 水洗い |
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6. 部品を戻す |
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7. ブレーカーを戻す |
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レンジフードの掃除はつけ置き洗いが最適。各部品をつけ置き洗いしている間に、換気扇の中をキレイに掃除します。換気扇の中に目立つ汚れがある場合には、重曹を使ったペーストを塗って拭き取ると良いでしょう。もしも目立つ汚れがなければ、薄めた中性洗剤で拭いたり水拭きをしたりするだけでも構いませんよ。
2.2 静音性がある換気扇に交換する
換気扇の汚れをキレイにしても、換気扇の騒音がなくなるとは限りません。そこで有効な騒音対策が換気扇の交換。換気扇の音が元々大きいという機種の騒音対策としても効果的ですし、換気扇の劣化や故障によって大きな音が出る場合にも有効な対策となります。
また、ひどい汚れが原因で換気扇の音がうるさい場合でも、新しい換気扇に交換するのであれば、汚れを掃除する手間も必要なし。汚れがひどくなるくらいに長く使っている換気扇ですから、すぐに換気扇の耐用年数を経過するとも考えられます。故障してから慌てるよりも、換気扇の騒音対策と思って交換しておくのが良いですよ。
もちろん、新しい換気扇にしても必ず静かになるとは限りません。必要以上に能力の高い換気扇を選ばないようにしたり、カタログなどで換気扇の騒音レベルを確認してから購入したりしてください。
最新の換気扇の多くは静か。しかし、換気扇の使い方や家の間取りなどによっては音が大きくなることがあります。せっかくの騒音対策がムダにならないように、できれば専門業者と相談しながら換気扇を選ぶという方法が良いですよ。
2.3 防音スリーブを使ってみる
換気扇の騒音対策としては、騒音対策アイテムを使う方法もあります。それが防音スリーブや防音パイプ。防音スリーブも防音パイプも名前が違うだけで、どちらも同じ製品です。換気扇のダクトに入れるだけで防音効果があります。
販売するメーカーによって、防音スリーブや防音パイプと名前が異なりますが、素材は発泡ポリエチレンやポリウレタン発泡体と数種類に限られます。形状もメーカー独自の工夫がありますが、換気扇のダクトに入れるだけという使い方も同じ。水や光の影響を受けにくい「グラスウール」の製品や最も安価な製品などが人気になっています。
試してみたいのであれば、ポリウレタン発泡体の安い製品がおすすめ。価格は安くても効果が高いという口コミが多く、換気扇の騒音対策としてはかなり有名なアイテムと言えますよ。特に部屋の外からの音への対策にもなるので、幹線道路沿いに住んでいる人などにもおすすめです。
2.4 防音フードを設置してみる
換気扇の防音フードを設置するという騒音対策も有名。防音スリーブなどよりは高くなりますが、遮音効果は高くて騒音対策として人気があります。
防音フードは換気口からゴミや雨水が入り込まないようにする効果もあり、普通の換気口に取りつけるフードと基本的な効果は同じ。少し違うのは、遮音(防音)効果が高い点です。特にメンテナンスをする必要などもないため、換気扇に設置するだけで手軽に騒音対策ができます。
防音フードは数千円から数万円の製品まで様々。形状も様々なので、自分の好きな物が選べるというメリットもあります。ただし、人気があるのは1万円前後の製品です。口コミなども十分に考慮して選んでください。
3 まとめ
換気扇がうるさいときの原因と騒音対策を紹介してきました。換気扇がうるさい原因は汚れが最も多く、掃除をするだけで手軽に騒音対策ができます。まずは換気扇の掃除から始めてみるのが、最も低コストで手軽な対策となるでしょう。