太陽熱温水器を撤去する方法!撤去費用の相場と自分でやるやり方
2020年5月27日 更新太陽熱温水器を使う家庭は少なくなっていて、古い太陽熱温水器が屋根の上に放置されているという家庭もありますよね。撤去費用も分からないですし、太陽熱温水器は屋根の上にあるので、特に邪魔にならないから良いと考えがちですよね。
そこで、太陽熱温水器の撤去費用の相場について解説します。また、太陽熱温水器を屋根の上に放置したときのリスクや撤去費用を安くする方法など、使わなくなった太陽熱温水器の撤去に関する疑問にお答えしていきます。
目次
1 太陽熱温水器の撤去費用の相場と撤去の必要性
太陽熱温水器を撤去しないと、屋根に大きな負担がかかります。まずは太陽熱温水器の撤去費用の相場と撤去の必要性について詳しく解説。
1.1 太陽熱温水器を撤去する費用の相場
太陽熱温水器の撤去費用は「約5~10万円」が相場。ただし、撤去する太陽熱温水器の状況などによっても費用が異なります。
例えば、同じ太陽熱温水器でも、貯湯タンクが屋根に載せてある一体型と地上に貯湯タンクがある分離型では、撤去するときの作業内容が違います。もちろん、作業する業者によっても異なるため、太陽熱温水器の正確な撤去費用を知りたい場合には、複数の業者に見積もりを出してもらって妥当かどうかを判断することが重要なポイント。1つの業者の見積もりだけでは、太陽熱温水器の撤去費用が妥当かどうかは判断が難しいのは言うまでもないでしょう。
また、太陽熱温水器の場所などによっては、クレーン車を使って太陽熱温水器を撤去しなければならないことなどもあります。クレーン車を使って太陽熱温水器を撤去すると、クレーン車のレンタル料金などが別に発生するおそれもあるのです。この場合はレンタル料金の「5万円前後」がプラスされたり、撤去費用が少し上乗せされたりするので、十分な注意が必要。必ず見積もりのときに確認しておきましょう。
1.2 太陽熱温水器は撤去すべき?
太陽熱温水器は撤去するだけでも高額な費用が必要。ですから、それだけの費用を払うくらいであれば、太陽熱温水器を屋根の上に放置していても良いと考える人もたくさんいます。なぜならば、屋根の上にある太陽熱温水器は日常生活の邪魔にならないからです。
しかし、これは大きな間違い。実は、使わない太陽熱温水器を放置するのは大きなリスクを伴うのです。
太陽熱温水器には様々な種類があります。しかも、自然エネルギーなどの再生可能エネルギーが注目されている現在は、太陽熱温水器も進化していて軽くて丈夫な製品が増えているのです。それでも太陽熱温水器は重く、空の状態でも100kg近くある製品がほとんど。集熱器だけでも60kg以上という太陽熱温水器が一般的です。太陽熱温水器が水で満たされていれば、その重量は300kgを超えることも珍しくありません。つまり、それだけの重量が屋根の上に載っているのですから、屋根に負担がかからないはずはないですよね。
また、太陽熱温水器が現役で活躍している間はまだ良いのですが、古くなって使わなくなると、太陽熱温水器を支えている設備が劣化してしまいます。太陽熱温水器の本体を固定するボルトやワイヤーが劣化すれば、豪雨や台風などの災害に耐えられないかも知れないのです。
要するに、太陽熱温水器を放置したことで撤去費用よりも大きな被害が発生するリスクがあると考えられます。ですから、そのリスクを早期に取り除くためにも、使わなくなった太陽熱温水器は早めに撤去することが重要なのです。
1.3 撤去費用が安くなる方法とは?
太陽熱温水器を放置することは大きなリスクを伴う行為です。そのため、太陽熱温水器は撤去するほうが良いのですが、撤去費用は安くないですよね。そこで重要になるのが、業者による太陽熱温水器の撤去費用を安くする方法。少しでも太陽熱温水器の撤去費用が安くなれば、リスクを回避する意味でも太陽熱温水器を撤去しやすくなりますよね。
太陽熱温水器の撤去費用を安くしたい場合、次のポイントをチェックしておきましょう。
- 複数の業者から見積もりを取ったか?
- 撤去費用に太陽熱温水器の処分費用が含まれているか?
- ほかの給湯システムなどを同時に購入できないか?
当然のことですが、太陽熱温水器の撤去を依頼するときには複数の業者から見積もりを取っておきましょう。1つの業者だけでは適正価格が分かりにくいと言えます。もしも見積もりが適正でなかったとしても分からないですよね。ですから、必ず複数の見積もりを取ること。これは守るようにしてください。
また、太陽熱温水器の撤去費用は、あくまで撤去する費用。撤去した太陽熱温水器を処分する費用は別ということもあるのです。もちろん、撤去費用の中に太陽熱温水器の本体や付属する部品などの処分費用も含まれているという業者もいます。そのため、見積もりの際に必ず処分費用が含まれているかどうかを確認しましょう。あとで太陽熱温水器の処分費用を請求されてトラブルにならないようにしてください。
最後に、太陽熱温水器は給湯システムの一つですから、代わりになる給湯システムを同時に購入することで撤去費用が安くなったり不要になったりすることがあります。例えば、太陽光発電システムを設置している業者が、新しい太陽光発電システムを導入すれば、太陽熱温水器の撤去は無料で行うということもあるのです。
不要なシステムを導入する必要はありませんが、もしも太陽光発電システムや給湯システムも新しくしたいというのであれば、検討する価値は十分。互いのメリットになることですので、撤去を依頼するときに確認してみるのが良いでしょう。
2 太陽熱温水器は自分で撤去できる?できない?
太陽熱温水器の撤去は意外と高額になります。そのため、太陽熱温水器を自分で撤去できないかと考える人もいるでしょう。そこで太陽熱温水器をDIYで撤去できるかどうかについて解説。
2.1 太陽熱温水器をDIYで撤去できる?
太陽熱温水器をDIYで撤去できるかどうかですが、一言で答えるのであれば「やろうと思えばできる」です。ただし、DIYで太陽熱温水器を撤去するのはおすすめできません。
実は、太陽熱温水器は単純な仕組み。しかも、太陽熱温水器もワイヤーやボルトで固定されているだけで、DIYに慣れている人であれば解体することは難しくないのです。架台に設置されている場合でも同様ですから、確かにやろうと思えばできることと言えます。
一方で、最近の軽くて丈夫な太陽熱温水器でさえも100kgに近い重量があり、足場の悪い屋根の上で作業するのはかなりの負担となります。また、屋根を傷つけるおそれもありますし、作業中に滑落するおそれもあるでしょう。さらにクレーン車などをレンタルすれば、それだけで5万円程度の出費となるため、初めから専門業者に任せるほうが費用もリスクも抑えられる可能性が高いと言えますよ。
2.2 太陽熱温水器の撤去のやり方は?
DIYで太陽熱温水器を撤去するのはおすすめできません。しかし、太陽熱温水器の撤去を依頼したときに何も知らない状態で作業を見守るのは不安という人もいるでしょう。そこで簡単に太陽熱温水器の撤去のやり方を解説。
太陽熱温水器の撤去の手順 | 作業内容 |
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1. 貯湯タンクの水を抜く |
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2. 太陽熱温水器を分解する |
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3. 集熱器を下す |
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4. 貯湯タンクを下す |
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5. 配管やホースを取り除く |
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必ずしも一覧の手順で作業が行われる訳ではありませんが、多くの業者がこのような手順で太陽熱温水器を撤去しています。業者の作業を見守るときは、このような作業が数時間かけて行われていると思っておけば良いでしょう。
2.3 太陽熱温水器の交換や撤去を依頼する業者の探し方
太陽熱温水器の撤去や交換を依頼する業者は、地元の業者が1番。言うまでもないことですが、作業する業者が遠くから来れば、それだけ出張費用がかかります。必要な機材を運ぶための経費などもかさむことになるので、できるだけ近くの業者から探すのが最も安くなるのです。
ただし、地元の業者も複数いますよね。ですから、必ず複数の業者から見積もりを取ることを忘れないようにしましょう。複数の業者の見積もりを比較して、最も安い業者を選ぶことが重要なポイント。複数の業者が見つからない場合は、インターネットの見積もりサイトなどを活用すれば、自宅から近い業者の見積もりを手軽に手に入れることができますよ。
また、太陽熱温水器の撤去を依頼する業者は、太陽熱温水器の設置をしている業者や太陽光発電システムを設置している業者から探してみるのも良い探し方。太陽熱温水器を設置している業者は交換や撤去に慣れていますし、太陽熱温水器を交換する場合は撤去費用が安くなったり不要になったりするケースが多いと言えます。
そして、太陽光発電システムを設置している業者は屋根の上の作業に慣れていますし、太陽熱温水器も扱っているという業者も多いからです。太陽熱温水器の撤去に必要な機材が揃っていることが多く、余計な費用がかからないことも多いと言えますよ。
3 まとめ
太陽熱温水器の撤去について、撤去費用やDIYで撤去する方法などを解説してきました。太陽熱温水器を自分で撤去するのは大変です。意外と撤去費用がかかってしまうので、業者に撤去してもらいましょう。また、太陽熱温水器の撤去を依頼するときは、見積もりを取ったり屋根の上の作業に慣れていたりする業者を選ぶと、撤去費用を抑えられやすくなりますよ。