【2021年】太陽熱温水器のおすすめメーカー一覧!価格や口コミ、機能を比較
2021年8月16日 更新太陽光を始めとした再生可能エネルギーは、地球温暖化防止の観点からも重要なエネルギー源となっています。そんな太陽光を取り入れた給湯システムが太陽熱温水器です。自然エネルギーを使うということで再注目されている太陽熱温水器ですが、どのメーカーの太陽熱温水器が良いのか、よく分かりませんよね。
そこで、おすすめメーカーの太陽熱温水器を比較します。それぞれの価格や口コミで人気の性能や機能などを比較するので、太陽熱温水器を購入するときの参考にしてください。
目次
1 太陽熱温水器のおすすめメーカー一覧
再生可能エネルギーを使うということもあって、再び注目されているのが太陽熱温水器です。実は単純な仕組みで古くからあるのですが、地球環境を考える今の時代に最も向いている給湯システムと言えます。
1.1 太陽熱温水器のおすすめメーカーは?
太陽熱温水器は1970年代に一気に普及したのですが、近年はエコキュートやエコジョーズなど、電気やガスの給湯システムのほうが人気になっています。そのため、すでに生産を終了したメーカーも少なくないのです。
しかし、再生可能エネルギーを使う太陽熱温水器はエコでクリーンな給湯システムとして人気があるのも事実です。つまり、現在でも太陽熱温水器を生産しているメーカーの多くが、それぞれの顧客から信頼されていると考えても良いでしょう。
そんな信頼されているメーカーの中でも、特におすすめの太陽熱温水器を販売しているメーカーは次の通りです。
- ノーリツ
- 長府製作所
- 寺田鉄工所
- 矢崎総業
- 太陽光
これらのメーカーは、市場規模が小さくなった今でも着実に太陽熱温水器の販売を続けています。また、より新しい太陽熱温水器も市場に出していて、口コミの評価などを見ると、新たに顧客の開拓にも成功していることが窺えるのです。これは視点を変えると、それだけメーカーが支持されているから太陽熱温水器の販売が続けられるということです。つまり、この5つのメーカーは信頼と実績があると考えられるので、おすすめできます。

1.2 太陽熱温水器の比較ポイント!
太陽熱温水器は「太陽熱を使う」という基本は、すべてのメーカーで共通です。しかし、様々なタイプや種類があるため、よく考えて自分に合う太陽熱温水器を選ぶ必要があります。
太陽熱温水器は、次のポイントを比較して選びます。
比較ポイント | 内容 |
---|---|
タイプは? |
一体型 自然循環式 分離型 強制循環式 熱交換式 |
集熱器は? |
平板型(平板式) 真空管型(真空管式) |
給水方法は? |
落下式(落下給湯式) 水道直圧式(水道圧給湯式) |
集熱部の質量は? |
屋根に置けるかどうか? 重量に耐えられるかどうか? |
本体サイズは? |
本体の外形寸法は? 屋根の上に適切な配置ができるか? 床置きができるかどうか? 設置したい場所に設置できるサイズか? |
少なくとも、このくらいのポイントは比較しておく必要があります。どの部分を優先したいのか、よく考えてから太陽熱温水器を選んでください。
太陽熱温水器の選択で最も大切なのは集熱器の種類です。平板式と真空管式では価格が異なりますが、温度の上昇具合も大きく異なります。真冬の日照時間が短いときでも十分な温度のお湯を作りたいと考えているのであれば、やはり真空管式を選びたいと言えます。価格は高くなりますが、その分だけ十分な温度のお湯になるのです。
また、太陽熱温水器でシャワーを使うことなどを考えると、水道圧給湯式のほうがおすすめです。落下給湯式は屋根と地上の高低差を利用しているため、屋根までの高さによっては十分な水圧がない場合もあります。2階以上に太陽熱温水器を設置するなど、十分な高低差がある場合は落下給湯式でも構わないでしょう。
2 太陽熱温水器のメーカーを比較!
太陽熱温水器は太陽熱を使うため、特に重要になるのは天候です。太陽熱温水器の性能という面だけでは大きな違いが出にくいので、貯湯量や給水方法などの細かい点まで比較することが大切になります。
2.1 ノーリツの太陽熱温水器の機能
ノーリツの太陽熱温水器の機能や口コミを一覧で紹介。
ノーリツ | SJシリーズ | UFシリーズ |
---|---|---|
品番 |
〇貯湯タンク外装:黒色ZAM鋼板 SJ-321-BL(集熱面積3㎡) SJ-421(集熱面積4㎡) 〇貯湯タンク外装:特殊ステンレス SJ-321T-BL(集熱面積3㎡) SJ-421T(集熱面積4㎡) |
UF-2202D-BL(集熱面積4㎡) |
タイプ | 一体型・自然循環式 |
分離型・強制循環式 2回路式(間接加熱タイプ) |
集熱器 | 平板型 | 平板型 |
集熱面積 | 3/4m² | 4m² |
集熱器の質量 | 80/97kg | 40kg×(2枚) |
満水時の質量 | 305/325kg | 42.5kg×(2~4枚) |
集熱性能 | 9,782kJ/m²・日 | 13,954kJ/m²・日 |
貯湯量 | 210L | 200L |
給水方法 | 落下給湯式 |
水道圧給湯式 (4kgf/m2減圧弁) |
本体サイズ・外形寸法 (高さ×幅×奥行) |
600×2010×2020mm 600×2010×2530mm |
60×1002×2002mm (それぞれ2~4枚) |
主な機能・性能 |
スカイブレンダー接続可 BL-bs認定品 選択吸収塗装処理 薄型集熱パネル ZAM鋼板 |
専用リモコンあり スカイブレンダー内臓 設定温度給湯 BL-bs認定品 選択吸収塗装処理 |
価格帯(工事費別) | 188,000円~ |
集熱器SCQ-220(×2) 168,000円 貯湯ユニット ST-202D-1 322,000円 |
口コミ |
とても快適で良かった 化石燃料を使わないので満足 外観がすっきりしていて良い 知っているメーカーで安心だった |
ノーリツの太陽熱温水器は、自然循環式のSJシリーズと強制循環式のUFシリーズが人気です。床暖房などを使いたい場合には太陽熱利用のガス給湯システムもあります。バリエーションが豊富で、太陽熱温水器にこだわらなくても太陽熱を利用した経済的なシステムが使える点でも人気が高いメーカーです。
また、ノーリツの太陽熱温水器は「BL-bs認定品」が使われています。このBL-bs認定品とは、優良住宅部品の中でも環境保全などに優れた特長がある部品のことです。そのため、経済的に良いだけではなくて環境面にも配慮できるのです。
太陽熱温水器の性能面では「スカイブレンダー」に接続することで、フルオートやオートに対応しています。設定温度で給湯したり、リモコンが使えたりして便利です。UFシリーズはスカイブレンダーが内蔵されているので、こちらのほうが使い勝手は良いと言えます。ただし、UFシリーズは分離型なので、貯湯ユニット置き場が必要です。
太陽熱を集めたら逃がさない選択吸収塗装処理の集熱器は、昔の太陽熱温水器よりも効率がアップしています。耐久性と集熱性が高いノーリツの太陽熱温水器は外観が良くて、見た目にこだわる人にもおすすめです。
2.2 長府製作所の太陽熱温水器の機能
長府製作所の太陽熱温水器の機能や口コミを一覧で紹介。
長府製作所 |
エコワイター (スタンダード・ワイド) |
エコワイター (水道直圧) |
---|---|---|
品番 |
〇スタンダートタイプ SW1-231(高温薄型タイプ) SW1-311(高温タイプ) 〇ワイドタイプ SW1-231L(高温薄型ワイドタイプ) SW1-211L(高温ワイドタイプ) |
SW1-212D |
タイプ | 自然循環型・直接加熱 | 自然循環型・間接加熱(2回路式) |
集熱器 | 平板型 | 平板型 |
集熱面積 | 3/3.5/4.5/5.25m² | 3m² |
集熱器の質量 |
26.5kg×(2~3枚) 31kg×(2~3枚) |
31kg×2枚 |
満水時の質量 | 280~412kg | 332kg |
貯湯量 | 185/215/245L | 174L |
給水方法 | 落下給湯式 |
水道圧給湯式 (0.245MPa減圧弁) |
本体サイズ・外形寸法 (高さ×幅×奥行) |
480×2008×2270mm 655×2008×2270mm 655×3164×2281mm |
|
主な機能・性能 |
BL-bs認定品 ソーラー接続ユニットあり(屋内/屋外) 接続専用石油給湯器あり ワンプッシュ接続方式 薄型デザインあり |
|
価格帯(工事費別) | 228,800円~ | 294,800円 |
口コミ |
良い製品です おおむね満足しています ソーラー接続ユニットとの組み合わせで十分使える 経済効果が出ているから10年で元が取れる |
長府製作所の太陽熱温水器は「エコワイター」というシリーズです。落下給湯式と水道圧給湯式がありますが、いずれも一体型です。太陽熱温水器自体は洗練されていて薄型デザインになっていますが、やはり屋根に置けるかどうかが導入の決め手になりますよ。
しかし、太陽熱温水器の評価は高く、補助熱源として使える「接続専用石油給湯器」があります。給湯システムの中ではガスよりも光熱費が安くなるケースが多い石油給湯器ですから、太陽熱温水器の弱点の一つである冬場や悪天候が続いたときには重宝すると言えるでしょう。
また、太陽熱温水器の価格としても平均的で、水道圧給湯式でも30万円を切る価格です。ただし、ノーリツの太陽熱温水器と比較すると、貯湯量では物足りないと感じる人がいるかも知れません。浴槽に湯張りするのであれば、少なくとも150L以上が目安。家族が多い場合には、ノーリツの太陽熱温水器のほうが良いかも知れません。
2.3 寺田鉄工所の太陽熱温水器の機能
寺田鉄工所の太陽熱温水器の機能や口コミを一覧で紹介。
寺田鉄工所 | サナース | サントップ |
---|---|---|
品番 |
水平面設置型 SN-135/20F-C(貯湯量155L) SN-200/28F-C(貯湯量230L) |
ST-195/24F-Y(水平面設置型) ST-195/24S-Y(傾斜面設置型) |
タイプ | 一体型・自然循環式 | 一体型・熱交換式 |
集熱器 | 真空管式 | 真空管式 |
集熱器(ガラス管)本数 | 20/28本 | 24本 |
集熱面積 | 1.91m² | 2.27m² |
製品空重量 | 60/71/82/102kg | 110/116kg |
貯湯量 | 155/230L | 195L |
給水方法 | 落下給湯式 |
水道圧給湯式 (170kPa減圧弁) |
本体サイズ・外形寸法 (高さ×幅×奥行) |
470×1550×1942mm 470×2130×1942mm 1479×1550×1480mm 1479×2130×1480mm |
470×2100×2093mm 1589×2010×1431mm |
主な機能・性能 |
BL-bs認定品 温度、満水表示機能付コントローラー 温度、水位センサー 給水用電磁弁 省エネ表示(省エネモード) タイマー給水 満水自動停止 自己診断機能 設定値保持機能など |
|
価格帯(工事費別) | 199,000円~ | 381,000円 |
口コミ |
低コストで高性能な太陽熱温水器 冬でも暖かいお湯が使えるのは良い 10月でも60度以上のお湯になる |
寺田鉄工所の太陽熱温水器の最大の特長が真空管です。真空管型の太陽熱温水器は、平板型の太陽熱温水器と比較しても集熱効率が良いのが大きなメリットになります。
冬場のように日照時間が少なくなると、平板型の太陽熱温水器は温度が十分に上がらないこともありますが、真空管型の場合は真空層の断熱効果が優れているため、十分に温度上昇するのです。メーカーが公開するデータによれば、12月から2月にかけての真冬でも「40~50℃」まで到達。給湯温度としては十分と考えられます。
付属のコントローラーに様々な機能がついているため、かなり使いやすい太陽熱温水器です。日照時間に左右されるのは口コミにある通りですが、低価格で真空管型の太陽熱温水器を導入したい場合におすすめのメーカーです。
2.4 矢崎総業の太陽熱温水器の機能
矢崎総業の太陽熱温水器の機能や口コミを一覧で紹介。
矢崎総業 | あつ太郎 |
---|---|
品番 |
SP-W420H-1-ECN3312 SP-W420H-1-ECN5012 |
タイプ | 一体型・強制循環式 |
集熱器 | 平板型 |
集熱面積 | 4.02m² |
集熱器の質量 | 77kg |
満水時の質量 | 336kg |
貯湯量 | 200L |
給水方法 | 水道圧給湯式(250kPa減圧弁) |
本体サイズ・外形寸法 (高さ×幅×奥行) |
597×2102×2307mm |
主な機能・性能 | BL-bs認定品、LIGパネル採用、選択吸収面処理太陽電池付き、ステンレスタンク、スマートデザイン |
価格帯(工事費別) | 394,000円~ |
口コミ |
真冬でも晴天なら40℃くらいにはなる 天気の良い日は素手で触れないくらいお湯が熱い デザインがよく気に入っている |
矢崎総業の太陽熱温水器は、「あつ太郎」のみです。「あつ太郎」は、太陽電池付きでランニングコストがほぼゼロです。強制循環式ですが、ポンプを動かす電力が太陽電池で賄えるためです。太陽熱温水器の強制循環式で最も気になるランニングコストがカットできるので、光熱費が削減できるのは間違いないと言えます。
また、口コミにあるようにデザイン性も優れています。古いタイプの太陽熱温水器は屋根の美観を損ねるというイメージを持つ人が多かったのですが、矢崎総業の太陽熱温水器「あつ太郎」はその点をクリアしています。スマートデザインを求める人にはおすすめです。貯湯量も太陽熱温水器の中では多めなので、浴槽のお湯を少なめにする人は家族で使っても問題ないです。
2.5 太陽光の太陽熱温水器の機能
太陽光の太陽熱温水器の機能や口コミを一覧で紹介。
太陽光 | FUJI-IN | FUJI-IP |
---|---|---|
品番 |
FUJI-IN115(真空管本数15本) FUJI-IN518(真空管本数18本) FUJI-IN524(真空管本数24本) |
FUJI-IP522(真空管本数22本) FUJI-IP518(真空管本数18本) |
タイプ | 一体型・自然循環式 | 一体型・ヒートパイプ式 |
集熱器 | 真空管式 | 真空管式 |
真空管本数 | 15/18/24本 | 18/22 |
真空管寸法 |
4.7φ×150cm 5.8φ×180cm |
5.8φ×180cm |
満水時の質量 | 159~352kg | 235~307kg |
貯湯量 | 90/150/200L | 150/200L |
給水方法 | 落下給湯式 |
水道圧給湯式 (0.15~0.4MPa減圧弁) |
本体サイズ・外形寸法 (高さ×幅×奥行) |
1440×1070×1320mm 1680×1480×1550mm 1680×1940×1550mm |
1720×1370×1550mm 1720×1680×1550mm |
主な機能・性能 |
三層塗膜真空管 塗装鋼板 真空管内部で温める 加圧ポンプ対応 ミキシングバルブ対応 表示器TMCあり 制御器S-3あり 床置/屋根置 |
三層塗膜真空管 温圧弁 高耐久性、高耐食性ステンレス使用 ミキシングバルブ対応 表示器TMCあり 制御器S-3あり 床置/屋根置 |
価格帯(工事費別) | 148,000円~ | 213,000円~ |
口コミ |
外国製の真空管は不安だったから太陽光にした 10年保証で安心だった 故障や不具合もなく、快適に使えている 冬でも40度以上あってそのまま風呂に入れる |
太陽光の太陽熱温水器は真空管式です。しかも、真空管式の太陽熱温水器は破損するかも知れないので不安という人が、太陽光の太陽熱温水器を買っている傾向にあります。同社の真空管は、スペインにある企業と提携して開発していることもあって、耐久性に優れていることも高く評価されているからです。
貯湯タンクのステンレスも、一般的なステンレスよりも耐久性と耐食性に優れた物を使っていて、長く使えると考えられます。20年程度は使えるという長寿命が売りの太陽熱温水器ですから、製品の耐久性が高いのは安心です。
貯湯量がとても多いという製品はありませんが、比較的低価格で導入できる点も大きな魅力。特に真空管については「10年保証」で、台風や豪雨などの災害が多い地域でも安心して購入できます。真空管式の太陽熱温水器は冬場でも温度が上昇しやすいので、北から南まで様々な地域で導入しやすい太陽熱温水器と言えます。

3 まとめ
太陽熱温水器のメーカーについて、機能や口コミなどを比較してきました。太陽熱温水器は真空管式のほうが、日照時間が少なくなる時期でも温度が高くなりやすくて使い勝手が良いと言えます。ただし、真空管式は価格が高くなってしまうため、低価格で光熱費を削減したいのであれば、平板型の落下給湯式の太陽熱温水器がおすすめです。