システムキッチンのデザインやサイズ、レイアウトや形状の選び方
2019年1月8日 更新一口にシステムキッチンと言っても、システムキッチンの種類は多種多様。ご家庭の広さやお料理のスタイルにあわせて様々に選べるようになっています。以前からシステムキッチンをお使いの方はざっくりとしたイメージが付くかもしれませんが、初めてシステムキッチンを導入される方の中には、どのようなものを選べば良いかわからず混乱している方もいらっしゃいますよね。そんな方のために、ここではシステムキッチンの選び方をご紹介いたします。
目次
Step1 レイアウトを選ぼう!
まず初めに決めなければならないのは、どのような形状のキッチンをどのようなスタイルで配置するか。これによって間口寸法なども大きく変わってくるので、一番最初に考えましょう。以下では、キッチンのスタイルと形状について、特徴とメリット・デメリットについてご紹介いたします。
〈キッチンのスタイル〉
オープン壁付けタイプ
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オープン対面タイプ
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特徴 | キッチンセットの前面に壁が、背面にダイニングがあり、キッチンとダイニングが一体化している。 | リビング・ダイニングを向いて調理できるようにキッチンが配置されており、シンク上がフルオープンになっている。現在最も人気があるタイプ。 |
メリット |
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デメリット |
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こんな人にオススメ! |
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セミオープンタイプ
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クローズドタイプ
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アイランドタイプ
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特徴 | キッチンとダイニングとの間に、部分的にオープンになった壁がある。ある程度の独立性は維持しているが、完全に独立しているわけではない。 | キッチンとダイニングが壁で仕切られ、完全に独立している。 | キッチン自体が島のように独立している。仕切りがなく、ダイニングとキッチンが一体化している。 |
メリット |
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デメリット |
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こんな人にオススメ! |
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〈キッチンの形状〉
I型
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||型
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特徴 | シンク・コンロが一直線になっている。最もスタンダードな形状。冷蔵庫・シンク・コンロの間の移動距離が3.5m以内であれば使いやすい。 | 洗いや下ごしらえ、カットを行う場所と煮炊きする場所が分離されている。冷蔵庫・シンク・コンロの間の移動距離が5.5m以内であれば使いやすい。 |
メリット |
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デメリット |
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こんな人にオススメ! |
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L型
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U型
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特徴 | ガスレンジ部が直角に折れている。I型に次いで多いレイアウト。冷蔵庫・シンク・コンロの間の移動距離が4.8m以内であれば使いやすい。 | カウンター、冷蔵庫、シンク、コンロが調理する人を囲むように配置されている。キッチンが独立した状態になる。冷蔵庫・シンク・コンロの間の移動距離が5.5m以内であれば使いやすい。 |
メリット |
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デメリット |
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こんな人にオススメ! |
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ご家庭のニーズに合わせて、キッチンのスタイルと形状の組み合わせをじっくりお考えください。
Step2 間口・奥行き・高さの寸法を選ぼう!
間口とは、大雑把に言えば、キッチンの幅のことを言います。右図の赤矢印の部分が間口です。Step1で決定したプランにあわせて間口の寸法を決めるのが良いでしょう。一般的には、 I型では 255cm、 L型・Ⅱ型では 240cmのものを選択することが多いようです。
間口は15cm単位で規格された製品が主であり、ご家庭のキッチンスペースの広さにあわせて165cm、180cm、195cm、210cm、225cm、240cm、255cm、270cm、285cmといったサイズの中から選ぶのが一般的と言えます。間口を決める際には、キッチンの作業スペースへの行き来にストレスが無いよう、通路の確保も考慮しなければなりません。一般に、 80cm前後の通路スペースがあれば、ストレスなく行き来することができます。通路等にも配慮して、最適な寸法を決定してください。
ちなみに、昨今では、シンクやコンロのレイアウトも15cmごとに移動できるものが増えてきています。炊事の様子をイメージし、どのようなスペースが必要かを考えて決定してください。
次にカウンターの奥行の寸法です。キッチンの奥行では65cmが一般的ですが、そのほかにも、60cm、70cmなどの奥行も選ぶことができます。奥行を選ぶ際にも、作業スペースが狭すぎないように考慮する必要があります。
また、通路の幅も重要です。1人で作業する場合、 90cm程度のスペースがあれば、スムーズに作業を行うことができます。2人以上で作業する場合、 120cm前後のスペースが必要です。調理のスタイルに合わせ、動きやすい広さを確保できるよう、奥行や通路の幅を決定してください。
最後に高さの寸法を決定します。毎日使うキッチンは、高さが大変重要になります。体に合わない高さのキッチンでは、体に大きな負担がかかり、毎日の料理が楽しくなくなってしまいます。ラクに作業を進めるためにも、体に合った高さを選ぶことが大切です。一般的に、最適なキッチンの高さの目安は、 【自分の身長】÷2+5cmと言われています。たとえば。身長160cmの方の場合、85cmが最適な高さということになります。感じ方には個人差がありますし、あくまで目安なので「必ずこう!」とは言い切れませんが、この計算式を参考に、使いやすい高さをお選びください。
Step3 ワークトップや扉の素材を選ぼう!
キッチンのワークトップカウンターや扉の素材、何でも良いと思っていませんか?ワークトップカウンターや扉の素材も、システムキッチンの重要な要素のひとつ。素材ひとつとっても、お手入れの方法や簡単さが大きく変わってきます。デザイン性や予算との兼ね合いを考えつつ、ニーズに適った素材を選びましょう。
〈ワークトップカウンターの素材〉
ワークトップカウンターに求められる主な性能は 「耐水性」「耐汚性」「耐熱性」「耐衝撃性・強度」「耐久性」の5つです。ここでは、ワークトップカウンターに使われる主な素材とその特徴について、簡単にご紹介いたします。
ステンレス |
〈メリット〉
〈デメリット〉
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人工大理石 |
〈メリット〉
〈デメリット〉
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天然石 |
〈メリット〉
〈デメリット〉
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タイル |
〈メリット〉
〈デメリット〉
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ムク材・集成材 |
〈メリット〉
〈デメリット〉
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メラミンポストフォーム |
〈メリット〉
〈デメリット〉
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〈扉の素材〉
扉材は、メーカーごとに色や素材、表面仕上げなどをいくつかの種類の中から選ぶことができます。ここでは、主な扉材の種類や仕上げ方とその特徴について、簡単にご紹介いたします。
メラミン化粧板 |
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ウレタン塗装仕上げ |
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塩ビ化粧板 |
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鏡面仕上げ |
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ホーロー |
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素材選びは些細なことのように感じられるかもしれませんが、それひとつでキッチンの使い心地が大きく変わってきます。予算やデザインとの兼ね合いも考慮しつつ、どの素材が使いやすいかをしっかり吟味してお選びください。
Step4 オプションを選ぼう!
システムキッチン選びも、ここまで来るともう大詰め。最後はオプションを選びましょう。システムキッチンは、オプションとして様々な機能をつけることができます。たとえば水栓金具を考えてみましょう。ごくごく一般的な水栓金具を、手元でシャワーとストレートに切り替えできるタイプや浄水器内臓のタイプなど、異なるタイプの水栓金具に交換することができます。
また、そのほかにも、食洗機をつける、よりたくさん収納できるように収納パーツをつける、あるいは吊戸棚をつけるなど、様々な工夫を凝らして自分だけの使いやすいキッチンを実現することができます。どのようなオプションが付いているかはメーカーごとにことなりますので、メーカー選びにもご注意ください。
いかがでしたでしょうか?このページを参考に、快適で使いやすいキッチンを実現し、楽しいお料理ライフをお送りください。