宅配ボックスの種類と設置費用を解説!DIYできる宅配ボックスとは?
2020年10月6日 更新近年のネットショッピングの普及により、ご自宅にいない時でも荷物を受け取れる宅配ボックスの需要が高まってきました。宅配ボックスは、荷物をいつでも受け取れるだけではなく、宅配業者の負担である再配達も減らせるなど…とても役立つ設備。そんな宅配ボックスの導入を検討されているご家庭は、多いのではないでしょうか。
ところで、宅配ボックスにはさまざまな種類があるのをご存じでしょうか。よく目にする集合住宅にある宅配ボックスから、戸建てに設置されているポストのようなものまで、いろいろな種類が販売されています。そこでこの記事では、宅配ボックスの種類やタイプを詳しく解説!それから、導入する際にかかる設置費用と、DIYできる宅配ボックスの種類も紹介します。宅配ボックスの導入の際に参考にしてみてください。
目次
1 宅配ボックスの種類
1.1 機械式と電気式
宅配ボックスには電源を使用するか否かで2つの種類に分かれます。ここでは、機械式と電気式の使用方法やメリットデメリットを紹介します。
【機械式】
「機械式」とは、電源が不要なタイプ。暗証番号の入力をダイヤルやボタンで操作するタイプです。使用方法は、宅配業者が宅配ボックスに荷物を入れ施錠するときに暗証番号を設定します。その暗証番号を不在票に記入しポストに投函。受取人は、不在票の暗証番号をダイヤル、もしくはボタンで入力し鍵を開けて荷物を取り出します。
機械式であれば、電源が必要ないので面倒な電気工事が不要。自分でDIYで設置することもできます。アパートやマンションなどの集合住宅に宅配ボックスが設置されている場合、導入コストや維持費で家賃が高くなりがち。しかし、機械式であれば導入コストが抑えられるので、家賃への影響も少ないのです。
また、機械式はメンテナンスも楽。電気式の場合は定期的なメンテナンスや交換が必要ですが、機械式の場合、ダイヤルや鍵の不具合がない限り、特にメンテナンスや交換は不要です。このようなことから、戸建て住宅では機械式を導入するのが一般的とされています。
【電気式】
「電気式」とは電源が必要なタイプで、タッチパネルでの操作やカードキー、非接触型の鍵を使用する宅配ボックスです。このタイプはオンラインで管理センターが監視しているものが多く、セキュリティの高さがメリットと言えるでしょう。また、電気を使用しているので、インターネットで荷物の配達を知らせてくれる機能など、さまざまな便利機能が付帯されているのも特徴です。
しかし、電源を確保しなければならないため導入には電気工事が必要。また、24時間電源を使用するので、電気代などの維持費がかかるところがデメリット。ただ、集合住宅の場合は、宅配ボックスが導入されていると、セキュリティ対策が良い物件として入居者が決まりやすいというメリットがあります。
ただ、導入時の費用や維持費が高額になるため、このタイプの宅配ボックスが採用されているアパートやマンションは、周囲の賃貸物件の家賃相場よりも家賃が高くなる傾向にあります。電気式は主にマンションなどの集合住宅で導入されることが多く、戸建てではあまり見かけることはありません。
1.2 簡易型と設置型
宅配ボックスにはさまざまな型が販売されています。必要な時に設置して使用するような簡易的なものから、ポストやインターフォンと一体になったデザイン重視のものなど、使用する人のニーズに合わせて型やデザインを選ぶことができるのです。ここでは、宅配ボックスの型について解説します。
【簡易型】
簡易型とは使用する時にだけ玄関などに設置するタイプ。ほとんどのものが折りたたみ式になっていて、使わないときは小さく折りたたんで収納しておくことができます。本格的な宅配ボックスを設置するスペースがないご家庭や、宅配ボックスが導入されていない集合住宅でも使用することができ、とても便利です。
このタイプは価格もお手頃。安いものだと3~8千円で購入することができます。設置はワイヤーや鎖を家の柱などに括り付けるだけ。特に業者に設置を依頼する必要もなく、気軽に導入できるのが最大のメリットでしょう。
ただ、このタイプは折りたたみ可能なビニール素材など、軽いもので作られているものが多く、固定方法も南京錠や鎖などで簡易的に固定するタイプ。ですので、防犯面で不安が残ります。軽くて簡単に持ち出せてしまうため、宅配ボックスごと盗まれてしまうなどの被害が多く発生しているのです。悪魔でも簡易的な宅配ボックスですので、日常的に使用する事を考えている方にはおすすめできません。
【設置型】
設置型とは、家の壁や地面に固定し日常的に使用するタイプを言います。簡易型と違い、玄関や庭にしっかりと固定するので、宅配ボックスごと盗まれるという心配はありません。ただ、簡易型よりも価格は高く、5~10万円のものが主流。設置費用もかかるので、初期費用は簡易型に比べて高額になります。
しかし、簡易型はビニールなどの折りたためる素材でできていましたが、設置型は頑丈な金属製なので安心して荷物を入れておくことができます。重さも10kg以上あるものが多く、防犯対策はばっちりです。
設置型には、設置方法によって4種類のタイプがあります。据置タイプは、玄関に置いて使用するタイプ。設置型の中では価格が安く設置も簡単なので、導入しやすいタイプと言えるでしょう。壁に穴をあける必要もなく後付けができるので、戸建てにお住まいの方に人気のタイプです。
壁掛けタイプは、宅配ボックスを玄関や家の壁にくっつけてしまうタイプ。設置工事は必要ですが、DIYの知識のある方であれば、自分で設置することも可能です。壁に設置できるので、玄関に宅配ボックスを置いておくスペースがないご家庭にも設置できます。
ポール取り付けタイプとは、ポストと一体型になっていて、ポストのように庭先のポールに設置するタイプ。設置には工事が必要ですが、ポストやインターフォンなどと一体になっているため、見た目が美しく外観を気にされる方におすすめです。
埋込タイプは、文字通り家の壁に埋め込まれているタイプ。このタイプは、自宅内から荷物の受け取りが可能なので、わざわざ外に出る必要がなく便利。また、壁に埋め込まれているので、盗難に遭うことも少なく防犯面でも安心です。ただし、設置には業者による設置工事が必要。新築であれば工事中に設置可能ですが、既存住宅の場合は、設置できるかどうか確認する必要があるでしょう。
2 宅配ボックスの工事費はいくら?
宅配ボックスの導入を検討するにあたり、設置費用はどのくらいかかるのでしょうか?ここでは、戸建て住宅と集合住宅、それぞれにかかる設置費用についてまとめてみました。
2.1 戸建ての場合
戸建てで導入される宅配ボックスで、設置工事が必要なタイプは設置型の宅配ボックス。設置型の設置費用は、おおよそ15,000~25,000円が相場と言われています。しかし、設置する場所が土なのかコンクリートなのか。壁掛けの場合は、壁の材質が何でできているのか?それから、宅配ボックスの型などによっても工事費は変わってきます。導入を検討される場合は、複数の業者から見積もりを取って、比較検討することをおすすめします。
ただし、埋め込みタイプについては、既存住宅で設置可能かどうかを業者と相談する必要があります。新築の場合でも家の構造や設置場所、施工業者によって工事費が変わってきますので、業者としっかりと打ち合わせを行い、自分の希望に沿った宅配ボックスを導入しましょう。
2.2 集合住宅の場合
アパートやマンションなどの集合住宅の場合は、戸建てと違い「1ボックスいくら」などの価格設定がされていることが多いです。一般的には、1ボックス4~5万が相場と言われています。他にも、多数のボックスがセットになったタイプや、ポストと一体になったタイプもあります。導入を検討する際はどのような宅配ボックスを設置したいか?予算はいくらか?など、ご自身の中でしっかりとプランを考えておきましょう。
集合住宅への宅配ボックスの設置費用の相場として、ボックス4つの宅配ボックスを設置すると、4万円のボックスを4ボックスに、工事費10万円で合計25万円くらいになります。ポストと宅配ボックス一体型の場合は、8世帯用の宅配ボックスユニットで本体価格が40万円ほど。それに工事費として10~20万円ほどかかり、総額50~60万円くらいかかる可能性があります。
このほか、導入する宅配ボックスが電気式の場合だと電気工事費も必要になり、集合住宅への宅配ボックスの導入は、決して安いものではありません。今後のマンション経営や予算など、しっかりとプランを検討し、ご自身のプランに合った宅配ボックスを選ぶようにしましょう。
3 自分で設置できる宅配ボックスとは
宅配ボックスの種類によっては、DIYで設置可能なものもあります。たとえば、設置型の据置タイプや壁掛けタイプの場合、コンクリートに穴をあけるなどのDIYの知識がある方であれば設置可能。
例えば、Panasonicの「COMBO」シリーズでは、据置タイプと壁掛けタイプの設置方法を紹介する動画がPanasonicのサイトでアップされ、DIYでの設置も推奨されています。最近では、YouTubeなどの動画サイトでも設置方法がわかりやすく紹介されていますので、DIYの腕に自信のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
ただし、埋め込みタイプやポール取り付けタイプ、ポストなどが一体となったアーキフレーム取り付けは、設置作業が複雑ですので無理せず業者に依頼しましょう。
DIYで設置する方法は、以下の3パターンあります。
【アンカーで固定する】
据え置き用のパーツをネジで固定して設置する方法です。コンクリートに穴をあけることができればDIYで設置可能でしょう。どんな材料を使用したらいいか分からないという方には、専用の「据え置き施工用ベース」のセットが2万円程で販売されています。
【接着で固定する】
宅配ボックスを接着剤で固定する方法です。特に難しいことはなく、宅配ボックス下部を強力な接着剤で固定するだけととても簡単です。これならDIY初心者でも簡単に設置できますね。強力な接着剤を使用すれば、すぐに外れてしまうこともありませんので防犯面でも安心です。
【レンガやコンクリートブロックなど、重りになるものを底面に入れる】
家や壁に接着する方法ではないのですが、宅配ボックスが風で飛ばされたり盗難に遭わないように重りをおいて設置する方法です。家に完全に固定しているのではないので、防犯面で不安は残りますが、設置費用を抑えて簡単に宅配ボックスを導入することができます。
【ワイヤーで柱などにつなぐ】
簡易型と同じ方法です。頑丈なワイヤーや鎖で柱に括り付けて固定します。設置型は簡易型よりもしっかりしたボックスなので、簡単に盗まれることはありませんが、完全に固定されているのではありませんので、すぐに切れないワイヤーを採用するなどの防犯対策が必要でしょう。
4 まとめ
いかがでしたでしょうか?宅配ボックスには、必要な時にだけ設置できる簡易型と、常時設置しておく設置型の2種類がありました。その中でも、機能が充実しているのが電気式と呼ばれる宅配ボックス。しかし、電気式を設置するには電源が必要になるので、電気工事の資格をもった業者の設置工事が必要です。
その点、ダイヤルやボタンで暗証番号を入力する機械式であれば、面倒な電気工事は不要。宅配ボックスを設置するだけですぐに使用できます。また、電気を使用しないので、毎日の維持費もかからず低コストで設置可能です。
戸建ての住宅では、一般的に電源が必要ない機械式の宅配ボックスが設置されています。その種類は豊富で、玄関などに置くだけのタイプから、壁に設置するタイプ。ポストのようにポールに設置したり、壁に埋め込むタイプも販売されています。
戸建ての場合、住む人の思い入れが強くデザインにこだわる方も多いもの。後付けの宅配ボックスが外観を損ねることのないよう、さまざまな形やデザインから選ぶことができるようになっていますので、ご自宅の雰囲気にあった素敵な宅配ボックスを選びましょう。
宅配ボックスの導入費用は、総額で5~10万円ほどと言われています。高額なものになると数十万円かかるものも。宅配ボックスの導入費用は、決して安いものではありません。宅配ボックスの種類や業者によって設置費用は変わってきますので、導入を検討する際には、複数の業者から相見積もりを取り、納得のいく業者を選びましょう。