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エコキュートの水漏れは配管の劣化が原因?配管の種類や洗浄方法についても解説!

エコキュートの水漏れは配管の劣化が原因?配管の種類や洗浄方法についても解説!

エコキュートは電気を使用しお湯を沸かす給湯器のことで、外気を取り込み水の温度を上げる仕組みとなっています。しかし、エコキュートは発売から20年近く経過し、配管の劣化に伴う水漏れトラブルが多くなっているようです。長寿命と言われるエコキュートですが、日々のメンテナンスを怠ったり機械のトラブルを放置したりしていると、機械の損傷を増大させ機械自体の寿命が短くなってしまいます。そこで今回は、長期間使用するための根幹となる、エコキュートの配管について解説します。

目次

    1 エコキュートの故障の原因は

    エコキュートの調子が悪い。このような時に真っ先に疑うのが水漏れです。エコキュートのような水やお湯を使う機器で、一番劣化が早いのは配管であるからです。 まず、以下のような症状がでてきたら水漏れを疑いましょう。

    • 貯湯タンクのお湯がすぐになくなる
    • お湯が出なくなり、すぐ水に戻る
    • 以前より水道代が高くなった

    まず、操作パネルに「お湯がなくなりました」というエラー表示がすぐに出る場合です。お湯をいつもより多く使った場合は除きますが、使ってすぐエラー表示が出る場合は水漏れしている可能性があります。次に、エコキュート使用時、最初に水が出るのは正常ですが、その後お湯が出てから直ぐ再び水に戻ることが多いときは、水漏れしている可能性があります。お湯の配管が水漏れすることでお湯と水のバランスが悪くなり、温度が不安定になっているのです。最後に、いつもどおりにエコキュートを使用しているにも関わらず、水道代が以前より高くなっている場合は、水漏れの可能性があります。

    したがって、上記のような症状に気づけるように、正常時の状況を把握する事も必要です。では、水漏れが生じる原因はなんでしょうか?

    2 エコキュートの水漏れの原因

    エコキュートの水漏れの原因は、一言で言えば機器の経年劣化です。エコキュートの平均寿命は10年と言われているので、設置環境・使用状況によっては機器の故障が出てきてもおかしくありません。また、水漏れ等のトラブルの場合は、ゴムパッキンなどの硬化による損傷や、水やお湯を運ぶ配管の劣化が原因となります。特に外気に面する部分等は、常に温度変化や環境変化にさらされることとなるので、一番劣化しやすい部分となります。一般的に、配管には保温材や遮光テープが巻かれていますが、これらが巻かれてなく配管がむき出しになっていたりすると、劣化速度が速くなります。したがって、ここからはエコキュートを長期間使用する為の配管についての種類、メンテナンスについて解説します。

    エコキュートの水漏れの原因

    3 エコキュートの配管の種類

    まず、エコキュートの配管と言ってもさまざまな種類があります。そこでエコキュートの配管を大きく4つに分類してみましょう。

    3.1 ヒートポンプ配管

    ヒートポンプ配管とは、エコキュート本体とお湯を貯めるタンクを結ぶ配管です。貯湯タンクから水を運ぶ配管と、お湯を貯湯タンクへ運ぶ配管で構成されています。なお、このヒートポンプ配管には、主に三層管が採用されています。このヒートポンプ配管が最も劣化しやすく、水漏れが起きやすい箇所になります。したがって、このヒートポンプ配管のメンテナンスが長期間使用するうえで重要になります。

    3.2 給水配管

    給水配管は、タンクと浴室内の蛇口に水を供給する配管です。この配管は一般的な給湯器などにも設置される配管です。

    3.3 給湯配管

    給湯配管は、タンクと浴室内の蛇口にお湯を供給する配管です。給湯配管は、ヒートポンプユニットから貯湯タンク、貯湯タンクから浴室内へのお湯の供給と、エコキュートには欠かせない配管です。

    3.4 浴室配管

    浴室配管は、貯湯タンクと浴槽の給水口を繋いでいます。主に、浴槽内のお湯の追い炊きや自動保温をする際に使います。お湯を温め直し浴槽内に戻す時に、お湯が行き来するのがこの配管です。この配管は、フルオート機能搭載のエコキュートにのみ設置されています。

    4 ヒートポンプ配管に求められる性能

    ヒートポンプ配管は、エコキュートの根幹部分であり使用頻度が一番高い配管です。また、使用環境等も過酷であることから、通常の配管とは異なる高い品質が求められます。その性能を紹介します。

    4.1 95℃のお湯に対応

    まずは、高温にしっかり耐えられるかです。しかも、一時的ではなく継続的に95℃のお湯が流れていても劣化しづらいという性能です。10年程度使用できるエコキュートには、高い耐久性の配管が必須です。

    4.2 紫外線や雨で劣化しない

    次に、過酷な環境下でも耐えられるかです。外気にさらされる配管は、気温の変化、雨風、太陽光による紫外線など、季節により過酷な環境下に置かれます。環境変化により、配管の損傷、腐食、変形がしやすいと機器としては使いにくいものとなります。

    4.3 施工が簡単

    ヒートポンプの配管は、限られた場所に通すため、時には狭い場所に多くの配管が集中します。このため、配管自体の柔軟性が求められ、配管が曲げやすい形状であり、かつ曲げた形状を保持しやすければ継手等が不要となります。施工のしやすさも、性能面では重要なポイントです。

    4.4 製品保証

    最後に、製品保証です。万が一製品に起因する事故があった場合、製品保証があれば安心です。特に、長期間使用するヒートポンプ配管に、製品保証がついていればその商品を使いやすいですね。

    ヒートポンプ配管に求められる性能

    5 ヒートポンプ配管の比較

    ここからは、ヒートポンプ配管の性能としてクリアした素材の比較をしていきます。

    5.1 銅管

    銅管は古くより使用され、歴史が長く優れた配管です。またコストも安く、給湯器や空調機でも多く使用されている材料です。エコキュートに使用されるのは、10㎜以上の保温材が巻いてあり、往き戻りがペアになっていないものです。

    銅管を施工するとロウ付き継手も安く魅力的ですが、施工のしやすさを考えるとワンタッチで誰でも簡単に施工できる「エコタッチ」がよいです。エコタッチは、エコキュート配管の為に開発された継手で、高温化での耐久性に適しています。また、従来の溶接作業に比べて資格が必要にならず、作業時間が短縮されること、誰が施工しても同じ仕上げとなることがメリットです。なお、配管が長くなると取り回しが難しくなるので、戸建て住宅向きです。

    5.1.1 おすすめ商品

    「エコキュート用高耐候性被覆チューブ」(品番:ECO-CU4T)がおすすめ。高耐候性被覆なので屋外露出でもキャンバステープ巻きが不要で、エコキュート連絡配管に最適です。全長4m、外形12.7mm、保温材圧10mm。

    5.2 架橋ポリエチレン管

    架橋ポリエチレン管は、集合住宅の給水管や給湯器の配管など、幅広く使用されています。架橋ポリエチレン管のメリットは、金属管等に比べて軽量で、管を曲げたりする加工が容易であり、継手はワンタッチで施工できることです。デメリットは、太陽光などにより架橋ポリエチレンが劣化することです。なお、耐熱性には優れています。また、戸建て住宅・集合住宅どちらも使用可能です。

    5.2.1 おすすめ商品

    「架橋ポリエチレン管HCタイプ」(品番:HC-10HON10-T)は、三菱ケミカルインフラテック社製で、高耐候性被覆保温材が巻かれています。また、金属ではないので腐食の心配はなく、赤水や青水は発生しません。全長25m、内径9.8mm、外径13.0mm、保温材厚10mm、保温材外径34mm。

    5.3 アルミ三層管

    アルミ三層管は、海外ではメジャーな配管で給湯器やガス管などに使用されています。日本では先述の架橋ポリエチレン管が定番でしたが、2006年頃から施工のしやすさからアルミ三層管が導入され始めました。内面と外面の間にアルミがサンドされているほか、手で簡単に曲げることができ、その曲げ角度が保持されるので美しい配管とすることができます。アルミ三層管は、銅管と樹脂管の性能を併せもっています。

    5.3.1 おすすめ商品

    アルミ三層管(高耐候性被覆)」(品番:UPC10-HONT10)は、タブチ社製です。高耐候性使用の保温材で屋外でも安心です。手で簡単に曲げられる施工性の良さと、曲がりを保持できるので美しい配管ができるのが特長です。内面は、耐食・耐熱に優れた樹脂管で高品質です。全長20m、内径10mm、外径14mm。

    5.4 フッ素系樹脂ホース

    フッ素系樹脂ホースとは、耐熱性、紫外線に強く、耐久性もあり、他製品に比べて材料が柔らかいので施工性に優れています。特に曲げることに優れており、曲げ半径はR50と圧倒的に柔らかく、締め込み式継手ですがトルク管理不要・パイプの面取り作業も不要で手間が掛かりません。集合住宅など、ヒートポンプ配管が長くなるところにはおすすめです。性能がよいので、他の製品と比べてコストは高くなりますが、10年の製品保証がついています。少々コストは高い分、安心して使えることがメリットです。

    5.4.1 おすすめ商品

    フッ素系樹脂ホースといえば、ブリジストン社製の「エコループ」(品番:EL10AH10-20)です。最高使用温度100℃で使用できます。また、フッ素樹脂により耐塩素水性、耐銅イオン性を確保しており有害物質の溶出の心配はありません。全長3m・5m・20m、内径10mm、外径14.6mm、保温材厚10mm。

    5.5 ステンレス

    ステンレス管は、銅配管に比べて腐食や汚れがつきにくく、配管内を清潔に保つ効果があります。ステンレス配管とすることで、腐食や青水などの懸念点が解消し、給湯・追い炊き時に安心してクリーンなお湯が供給されます。しかしステンレスは材料が非常に硬いので、加工が難しくコストは高くなります。

    5.5.1 おすすめ商品

    ステンレス管でおすすめは、日新製鋼社製のステンレス配管(品番:SUS445J1)です。ステンレスは、表面に赤錆が生じにくく景観耐久性に優れた材料です。

    エコキュートの配管工事

    6 エコキュートの配管工事

    ここからは、エコキュートの配管交換工事の手順や時間、配管交換工事に掛かる費用を紹介します。

    6.1 配管工事の手順

    エコキュートの配管交換工事の手順は、比較的簡単です。既存の配管を外して新しいものに付け替えるのみです。その手順は、下記の通りです。

    • ヒートポンプユニットの水抜き、その後に古い配管を取り外す
    • タンク側、エコキュート側それぞれに新しい継手金具を設置し、新しい配管を繋ぐ
    • 給湯用と水用の、2本の配管を設置する

    6.2 配管工事の時間と費用

    エコキュートの配管工事に掛かる時間は、2~3時間程度となるので日常生活に影響はほぼありません。また、交換工事に掛かる費用は、一般的には2万円前後です。しかし、配管を遠くに繋げたり、特殊な工事が入る場合には手間が掛かるため、費用が上がる可能性があります。したがって、参考価格としてご認識ください。

    7 エコキュートのメンテナンス方法

    ここからは、日常的なエコキュートのメンテナンス方法について紹介します。日々のメンテナンスをしっかりと行えば機器等の劣化を遅らせることができ、また機器の異常時にすばやく気づくことができます。設備機器の取扱いは苦手な人でも、簡単にできることなので、エコキュートを長く安心して使えるように心がけていきましょう。

    7.1 フィルターの掃除

    家庭用に供給される水道水には、不純物が含まれています。したがって、長期間使用すれば不純物が沈殿し、タンク下に溜まることがあります。家庭で追い炊き機能等を使用しお湯を循環させる場合に、汚れがあると浴槽についているフィルターが目詰まりしてしまいます。よって、定期的にフィルターを外して水洗いするとよいでしょう。

    7.2 配管の洗浄

    浴槽とエコキュートは配管で繋がっており、お湯が循環しない間は水が溜まって汚れやすくなります。エコキュートの機種の中には、配管自動洗浄機能がありますが、機能がない場合は手洗いが必要になります。半年に一度程度は洗剤を用いて洗浄作業をしたほうがよいでしょう。

    7.3 定期的な点検を業者に依頼する

    定期的に配管洗浄をしても、落としきれない汚れがあります。配管内の細かな汚れが気になる場合は、専門業者に洗浄を依頼するのもよいです。また、定期的な点検も必要です。漏電時に電気を遮断する機能、タンク内の圧力を保つための機能などがしっかりと作動するかです。エコキュートは、定期的な点検やメンテナンスを行うことで、機械の寿命を伸ばすことができます。反対に、点検等を怠ると機器の寿命が短くなることがあります。エコキュートは機器が高額であるので、できるだけ長期間使用できるように点検・メンテナンスを心掛けていきましょう。

    8 まとめ

    エコキュートを長期間使用する為には、定期的な点検やメンテナンスが必要で、機器の異常にもすばやく気づくことができます。また、日々使用する事で汚れやすい配管は、定期的な洗浄も行い常に綺麗な状態で使用することも大事です。また、エコキュートは長期間使用するには、配管の耐久性、耐熱性、耐候性なども必要になってきます。

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